ドイツ南東部,バイエルン州の都市。人口7万1000(1991)。東フランク王国の東部国境の城塞が起源。1007年司教座が置かれ,11~12世紀にドイツの政治と宗教の中心となる。13世紀に改築された大聖堂はロマネスクからゴシックへの移行期の作で,東西に二つの内陣をもつ。《バンベルクの騎士像》など堂内の装飾彫刻と彫像は当時の彫刻の傑作。町はマイン川の支流をなすレグニッツRegnitz川の二つの分流沿いに発達し,主として中州が市民の地区,左岸が司教関係地区と二元的構成をとった。1802年司教領は解体されバイエルン領となる。バイエルン憲法は1919年ここで生まれた。バロック後期の建築家一族ディーンツェンホーファー家の手がけた建物が,いくつか残る。
執筆者:諸田 實
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ドイツ中南部、バイエルン州、レグニッツ川沿いにある都市。人口6万9000(2000)。付近には先史時代から人が居住していたが、1007年にハインリヒ2世によって司教の所在地になってから発展した。商業活動が盛んなほか、東部には工業地区や名高い施設園芸地区も発達しているが、カトリックの一中心地として、宗教・文化都市の性格がとりわけ強い。「バンベルクの騎士」などの彫刻の傑作が残る大寺院(11~13世紀)のほか、新・旧の宮殿、市役所などがあり、多くの歴史的建築物と芸術品を蔵する町として知られる。この町は1993年に世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。旧プラハ交響楽団の伝統を引き継ぐバンベルク交響楽団も有名。
[石井英也]
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…代わって写本芸術はドイツ各地で最盛期を迎え,とくにロマネスク初期のライヘナウ修道院で作成された数々のミニアチュールには,豊麗な色彩と現実空間の再現を意図しない描写法とによる強烈な精神性の表現がみられる。《コデックス・エグベルティ》(990ころ),《ハインリヒ2世の福音書抄》(11世紀初頭),バンベルクの《黙示録》(11世紀初頭)はそのみごとな作例である。オットー美術ロマネスク美術
[ゴシック――大聖堂の時代]
ゴシック時代は,キリスト教と封建制の枠組みのなかで,しだいに都市の興隆と商業の発達をみた時期である。…
※「バンベルク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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