翻訳|pavilion
東屋(あずまや),離れ,あるいは博覧会場の展示館のような,独立棟の建物。本来は野営のためのテントを指し,形がチョウpapilio(ラテン語)に似ることから出たものという。やがて仮設の建物一般を指すようになり,現在では,機能や構造と関係なく,分棟形式で建てられた建物の一棟を指し,その配置形式を〈パビリオン・タイプ〉または〈パビリオン・システム〉と呼ぶ。こうした配置は,原始的集落や兵舎,入植地の家々など,応急的,仮設的な建物によく見られるが,近世ヨーロッパで,古典建築理論の影響により,建物の機能を整理し,一つの空間単位に一つの機能を当てる考え方が生まれ,また主屋に対し付属棟(翼部)--これをまたパビリオンと呼ぶ--を対称的に配置するような空間構成が好まれて,より整然とした形で再生してくる。近代以後は,いわゆる〈機能主義〉の見地からこれが再び取り上げられ,敷地に余裕がある場合などに,病院,学校,研究所,工場などの施設に,この形式が多く用いられている。
執筆者:福田 晴虔
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…静止するときは,チョウは翅を背面にたたむが,ガは広げたままであるなどといわれているが,ガと呼ばれているものの中にいろいろなタイプの種がいて,これらの区別はたいへんあいまいである。昼間飛ぶのがチョウbutterfly,夜活動するのがガmothと,違ったことばを使っているのは日本語や英語だが,ドイツ語では両者をいっしょにしたFalter(あるいはSchmetterlinge)という単語があり,チョウはTagfalter(昼のチョウ),ガはNachtfalter(夜のチョウ)と呼ぶし,フランス語ではpapillonといえばチョウを指し,papillon de nuitとすれば,ドイツ語と同じようにガの意味になる。
[分類と種類]
最近では,学問的に根拠のうすいチョウ類とガ類に大別する分類法は排除され,鱗翅目は次の2亜目に大別されている。…
…たとえば翅を開いてとまるチョウも少なくないし,昼間飛び回り花のみつを吸いにくるガも多い。両者を区別しようとする傾向は国民性による思考の差で,英語には別々の単語があるが,ドイツ語やフランス語には共通の単語(ドイツ語はFalter,フランス語はpapillon)に〈昼の〉または〈夜の〉という形容詞がつくだけで固有の単語はない。元来鱗翅目として共通する形質をもつ一元的な系統の中に昼間にだけ活動する一群(チョウ)が生じたが,他の多くの系統(ガ)と本質的に違うまでにはなっていないのが両者の関係である。…
…チョウチョウウオ科Chaetodontidae魚類はスズメダイ科魚類と並んでサンゴ礁魚類の代表で,その美しい色彩,斑紋は,水族館でも,家庭の水槽でも,またダイバーたちにも人気が高い。チョウチョウの名は世界的なもので,英語はbutterfly fish,フランス語はpapillon,中国語は領胡蝶魚である。熱帯,亜熱帯の暖海に広く分布し,その範囲はサンゴ礁の分布とほぼ重なる。…
※「パビリオン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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