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パンダ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

パンダ

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デジタル大辞泉の解説

パンダ(panda)

ネパール語で、竹を食べる者の意》食肉目の哺乳類。ふつうジャイアントパンダをさすが、その発見まではレッサーパンダをさした。
ジャイアントパンダ。体長約1.5メートル、尾長約15センチ。体形はクマに似るが、毛色は白と黒の染め分けで、目の周囲と耳、肩から前肢にかけてと後肢が黒色。手の指は5本が同じ方向にあるが、付け根側に指状突起をもち、主食とする竹をつかむことができる。中国南西部に分布。中国名、大熊猫。大パンダ。
レッサーパンダ。体長約60センチ、尾長約50センチ。全体に赤褐色で、尾に輪紋がある。竹のほか果物・昆虫なども食べる。ネパールからミャンマー・中国西部に分布。中国名、小熊猫。小パンダ。
[補説]1は、近年の研究ではクマ科とする説が有力だが、中国ではジャイアントパンダ科としている。2は分類上、諸説あるが、日本動物園水族館協会ではアライグマ科としている。

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百科事典マイペディアの解説

パンダ

食肉目パンダ科の哺乳(ほにゅう)類2種の総称。ジャイアントパンダ(シロクログマオオパンダとも)は体長1.3〜1.6m,体には帯黄白色と黒色の大きな斑があり,中国中西部の標高2600〜3500mの高地の寒冷・湿潤なタケ林にすむ。
→関連項目四川ジャイアントパンダ保護区群

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デジタル大辞泉プラスの解説

パンダ

イタリアのフィアットが1980年から製造、販売している乗用車。3ドア、5ドアの小型ハッチバック。同社を代表する小型車として知られる。

パンダ

ポピー製紙が販売するちり紙の商品名。古紙を使用。ソフトタイプ、700枚入り。

パンダ

金魚の体色の名。黒が部分的に白く褪色したもの。蝶尾にみられる体色。

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大辞林 第三版の解説

パンダ【panda】

ジャイアント-パンダとレッサー-パンダの二種。熊猫。特に、ジャイアント-パンダのこと。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

パンダ
ぱんだ
giant panda
[学]Ailuropoda melanoleuca

哺乳(ほにゅう)綱食肉目クマ科の動物。この動物の分類については1世紀以上にわたってアライグマ科、クマ科、パンダ科などの論議がなされてきたが、1996年以降のDNA研究の結果から、早期に分岐したクマ科の動物とみなされている。普通、パンダの名でよばれるが、ほかにジャイアントパンダ、オオパンダの名もあり、中国では大熊猫(ターシェンマオ)と称する。近似種にはレッサーパンダAilurus fulgensがある。パンダは中国四川(しせん/スーチョワン)省の中部・北部、甘粛(かんしゅく/カンスー)省の南端、東経102~104.4度、北緯28~33.25度の範囲に分布。海抜1000~3000メートル、ときに4000メートルの高山地帯で、竹林の密生する所に生息する。本種が動物学上に登場したのは、1869年、フランスの神父ダビッドPre Armand David(1826―1900)によってヨーロッパに紹介されたのが初めてである。[中川志郎]

形態

外部形態は、クマに似て頑丈な体格をなし、頭は丸く、胴は太く短く、四肢は太く筋肉質である。成獣は、頭胴長1.2~1.5メートル、尾長10~15センチメートル、体重は80~150キログラム。前肢の手の親指の外側には、指状の突起がある。この突起は可動性に富み、タケに登ったり、タケの枝をつかんだりするのに適し、俗に6本目の指とよばれる。体毛は、黒色と白色のツートンカラーで、目の周り、手と前後肢および前肢から肩の上、頸(くび)の背面までは黒色、ほかの部分は白色である。この体毛から、イロワケグマ(色分け熊)ともよばれたことがある。内部形態は、植物性の食性にもかかわらず、肉食性の形態を残し、胃は単胃で小さく、腸管の長さもわずかに体長の4倍ほどにすぎない。ただ、歯は植物食に適合して、臼歯(きゅうし)は扁平(へんぺい)で幅広く咬合(こうごう)面が大きい。[中川志郎]

生態

密生した竹林帯に単独で生活し、おもにタケの葉、タケノコなどを食べる。飼育例では、タケの葉のみならず、直径5センチメートルほどのタケの茎をかみ裂き、表皮をはぎ取り、茎肉を好食したことがある。野生のものでは、魚、小動物を食べたという記録もあり、ロンドン動物園ではニワトリのもも肉、上海(シャンハイ)動物園ではウシの肋骨(ろっこつ)を炭火で焼いたものを与えていた例がある。行動は朝と薄暮に活発で、日中と夜間は休息していることが多い。発情期は春で、雌雄ともににおいづけ行動が活発になり、特有の鳴き声を発して、配偶関係を結ぶ。妊娠期間はおよそ150日で、秋に1~2子を産む。新生子はわずかに体重100グラム前後で、感覚機能、運動機能ともに未熟である。約6か月間哺乳し、1年間ほど雌親と行動をともにするが、親離れ以後は単独生活に入る。
 飼育下での繁殖はむずかしく、中国の北京(ペキン)動物園、上海動物園以外では、メキシコのチャプルテペック動物園、スペインのマドリード動物園、アメリカのワシントン国立動物公園および日本の上野動物園などに例がある。上野動物園の場合は、1979年(昭和54)にランラン(蘭蘭、雌)、カンカン(康康、雄)のペアが自然交配に成功し妊娠したが、出産直前にランランが死亡。その後ホアンホアン(歓歓、雌)とフェイフェイ(飛飛、雄)のペアの間で人工授精が試みられ、85年6月に第1子チュチュ(初々、雄)を出産したが2日後に死亡、ついで86年に実施した人工授精で6月に第2子が生まれて無事に成長し、トントン(童童、雌)と命名、さらに88年6月には第3子ユウユウ(悠悠、雄)が同じく人工授精によって誕生した。その後、ユウユウは92年(平成4)11月に北京動物園のリンリン(陵陵、雄)と交換され、リンリンとトントンとの繁殖が期待されたが、トントンが2000年7月に死亡し、東京第2世の実現は果たせなかった。また、フェイフェイが1994年12月、ホアンホアンが97年9月に死亡し、リンリン1頭になってしまった。リンリンは、2001年以降チャプルテペック動物園との繁殖計画に参加し、繁殖期の春を同地で過ごしているが、2003年現在ではまだ繁殖に至っていない。[中川志郎]

パンダ保護

パンダは、中国では第一級保護動物として厳重な保護下にある。パンダの調査と保護活動が国際的規模で行われるようになったのは、1974年から76年にかけて主要な餌(えさ)であるタケが枯死し100頭を超える野生パンダが餓死するという事態が起こり、80年に中国政府がWWF(世界野生生物基金。現世界自然保護基金)と協力して調査と保護対策を講ずるようになってからである。90年代に行われた大規模な生息数調査によってほぼ1000頭という数字と生息環境の悪化が明らかになり、野生状態での保護と飼育下における増殖の両面作戦が必要とされた。とくに野生での保護は保護区の拡大・新設とともに各保護区を結ぶ「緑の回廊」(コリドー)の設置が開始され(2000)、飼育下では繁殖施設の増設と中国動物園協会と国際自然保護連合(IUCN)の野生生物保全繁殖専門家グループ(CBSG)が協力して増殖と基礎研究にあたることになった(1998)。しかし、これらの努力にもかかわらず、2001年2月15日のWWFの発表によれば、野生のパンダの生息数はほぼ1000頭と改善されておらず、その理由は生息山林の減少と生息地の分断にあるとされ、今後の積極的な対策が求められている。
 飼育下繁殖は近親交配を防止する血統登録の実施や人工授精技術の向上などによって改善され、成都(せいと/チョントゥー)や臥龍(がりゅう/ウーロン)にある繁殖センターおよび北京、成都、重慶(じゅうけい/チョンチン)、上海などの動物園で毎年十数頭の繁殖がみられるようになっている。パンダの繁殖活動は中国国外でも行われており、日本では、前述の上野動物園とチャプルテペック動物園の共同繁殖計画(2001~)のほか、中国のジャイアントパンダ増殖計画に協力し共同研究をする目的で、和歌山県のアドベンチャーワールドおよび神戸市立王子動物園は中国からパンダを受け入れている。アドベンチャーワールドでは、中国で人工授精を受けてきた雌のメイメイ(梅梅)が2000年9月6日に雌のラウヒン(良浜)を出産し、引き続いて前述の増殖計画により1994年に来園した雄のエイメイ(永明)との間にも2001年12月17日に第2子(ユウヒン(雄浜)、雄)、2003年9月8日に雄の双子の第3子、第4子(リュウヒン(隆浜)、シュウヒン(秋浜))を出産している。また、アメリカのサン・ディエゴ動物園でも1999年8月に1頭が出産している。いずれにせよ、野生の保護と飼育下繁殖は車の両輪であり、その並行的進展が重要である。[中川志郎]
『R・モリス、D・モリス著、根津真幸訳『パンダ』(1976・中央公論社) ▽ジョージ・B・シャラー、胡錦矗、播文石、朱靖著、熊田清子訳『野生のパンダ』(1989・どうぶつ社) ▽東京都恩賜上野動物園編『ジャイアントパンダの飼育――上野動物園における20年の記録』(1995・東京動物園協会) ▽パンダ研究所・古川貴俊編・文、東京動物園協会写真『パンダ――PLANET OF THE PANDA』(1999・求龍堂) ▽中村翔子文、神戸市立王子動物園写真・監修『コウコウとタンタン パンダ写真集』(2001・BL出版) ▽中川志郎著『パンダ日記――カンカンとランランの記録』(新潮文庫)』

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