北京動物園(読み)ぺきんどうぶつえん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北京動物園」の意味・わかりやすい解説

北京動物園
ぺきんどうぶつえん

中国ペキン(北京)直轄市の西の郊外にある動物園。1906年に西太后によって設立された。政府基金を財源北京の公園緑地局によって運営されている。アジアの希少動物を保有することで知られる。1911年から中国共産党が北京を支配下に置く 1949年まで,おもに試験的な農場として使われていた。共産党政権はこの 56万m2の動物園を改装し,まもなく一般市民に公開した。1952年にゾウ舎が建設され,その後,大型肉食動物区域,霊長類館,水生動物館が加わった。飼育動物は約 485種,4000点以上に上る。キンシコウシシバナザル),シロアタマラングール(→ラングール)などの希少霊長類のほかキャン,クチシロジカ,ターキンなどの珍しい有蹄類もいる。超希少種のシロミミキジは,北京動物園の努力によって絶滅がくい止められている。またジャイアントパンダ繁殖初めて成功した動物園でもある。珍しい種類のキンギョを中心に,多くの魚類も保有している。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「北京動物園」の意味・わかりやすい解説

北京動物園
ぺきんどうぶつえん

中華人民共和国を代表する動物園。その初めは1906年清(しん)朝の西太后の治下に創立されているが、1949年中華人民共和国が成立すると、革命政府によりただちに現在の地に大規模な動物園の建設が始められ、翌1950年に一般公開されている。北京市農林部局に所属する。面積90ヘクタールで、中国に産する動物の収集ではほかにみられないものがある。国交再開を記念して日本に贈られたものをはじめ、ジャイアントパンダはすべて北京動物園を通してもたらされたものである。野生フタコブラクダヤク、ゴールデンターキン、シシバナザル(キンシコウ)など、中国特産の動物を多く飼育している。

[齋藤 勝]

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世界の観光地名がわかる事典 「北京動物園」の解説

ペキンどうぶつえん【北京動物園】

中国の首都北京市街の北西部、西直門外大街にある、中国最大規模の動物園。明朝時代に御苑として使用され、清朝時代には皇族私有地に変わって、後に皇族観賞用の動物が飼われるようになった。中国はもとよりアジアで最大で、面積は約90万m2、600種以上、7000頭余の動物が飼育されている。ジャイアントパンダや孫悟空のモデルといわれる金絲猿、四不像(しふぞう)などの珍しい動物がいる。

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