個人の識別性の有無にかかわらず、個人に関する情報全般をさす名称。このような個人に関する情報のうち、個人を特定、識別することができる氏名、生年月日、住所などの情報は個人情報とされ、個人情報保護法で保護されている。個人情報には、その情報自体で個人を識別できるもののほか、他の情報と容易に照合することができ、それにより個人を識別できる情報も含まれる。個人情報以外のパーソナルデータには、おもに個人の位置情報や購入情報、IPアドレス、インターネット閲覧履歴など、企業やネット上に集積されている情報、および個人に結びつけることができないように加工された個人の行動や状態などに関するデータがある。
個人情報保護法が施行された段階では想定されていなかったようなパーソナルデータの利活用が行われるようになる一方で、消費者のプライバシー意識が高まっている。このため、個人の権利利益の侵害にはならないデータについても、事業者側が利用を躊躇(ちゅうちょ)するという「利活用の壁」が生じるという側面もある。そこで個人情報以外のパーソナルデータの取り扱いについての制度見直しが行われている。これまでと同様に個人の権利利益の侵害を未然に防ぎプライバシーの保護を図るとともに、データ活用による産業再興のため、本人の同意がなくてもデータを利活用できる枠組みを導入するなどの環境整備が検討されている。
[編集部]
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