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ビジット・ジャパン・キャンペーン びじっとじゃぱんきゃんぺーん

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ビジット・ジャパン・キャンペーン
びじっとじゃぱんきゃんぺーん

官民による外国人旅行者の訪日促進活動。2003年(平成15)1月に当時の首相であった小泉純一郎が「2010年に訪日外国人を1000万人にする」と観光立国を宣言し、2003年4月に国土交通大臣を本部長とする「ビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部」を設けてキャンペーンが始まった。人口減少などにより低迷が続く日本国内の消費を喚起するため、その後の歴代政権が成長戦略の一環としてこれに取り組んでいる。キャンペーンでは、アメリカ、イギリス、インドネシア、オーストラリア、カナダ、韓国、シンガポール、タイ、台湾、中国、ドイツ、フランス、香港、マレーシアの14の国・地域を重点市場に選定。国際競争力のある国内観光地の整備、外国人向け旅行商品の開発、多言語で表記した案内などのインフラ整備、アジア諸国への査証(ビザ)発給条件の緩和、出入国手続の改善、拠点空港の整備、LCC(格安航空会社)の誘致などで訪日を促している。また、重点14市場にインド、フィリピン、ベトナム、ロシアを加えて、国・地域ごとの観光需要を調査し、日本の観光地や日本向けツアー旅行の宣伝・広報に取り組んでいる。キャンペーン開始後、外国人旅行者数は2003年の521万人から2008年の835万人まで順調に増えたが、リーマン・ショックや東日本大震災の影響で落ち込み、当初目標の1000万人を達成したのは2013年であった。なお、目標数や達成目標年はたびたび変更されており、2012年3月に改定された観光立国推進基本計画では2016年までに1800万人、2020年初めまでに2500万人の訪日を目標として掲げている。
 政府は2006年の観光立国推進基本法の制定、2007年の観光立国推進基本計画の策定、2008年の観光庁の設立などでビジット・ジャパン・キャンペーンを後押ししている。しかし、2012年時点の日本の外国人旅行者受入数は世界33位で、フランス(1位、8301万人)、アメリカ(2位、6696万人)、中国(3位、5772万人)、スペイン(4位、5770万人)などとは大きな差があり、マレーシア(10位、2503万人)、タイ(15位、2235万人)、韓国(23位、1114万人)などのアジア諸国と比べても少ない。このため査証発給条件などの大幅な規制緩和、歴史・領土問題を踏まえて、誘客先を中国・韓国以外に分散すること、都道府県を越えた広域誘致策づくり、医療ツーリズム(医療観光)やエコツーリズムなどの振興、観光予算や関係職員数の拡充、政府観光局(国際観光振興機構)と観光庁の役割分担の明確化などが必要と指摘されている。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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