ビチューメン

デジタル大辞泉 「ビチューメン」の意味・読み・例文・類語

ビチューメン(bitumen)

瀝青れきせい

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精選版 日本国語大辞典 「ビチューメン」の意味・読み・例文・類語

ビチューメン

〘名〙 (bitumen)
天然に産する炭化水素類、またはそれらの非金属誘導体などの混合物総称原油天然アスファルト・天然石蝋などの類。瀝青(れきせい)ビチューム
② 天然アスファルト原料とした暗褐色油絵具変色亀裂を生じさせるため、現在では使われない。ビチューム。
自画像(1920)〈寺田寅彦〉「それにビチューメンで下図明暗を塗り分けて」 〔電気工学ポケットブック(1928)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビチューメン」の意味・わかりやすい解説

ビチューメン
びちゅーめん
bitumen

石炭本質と考えられる粘稠(ねんちゅう)な物質で、瀝青(れきせい)質ともいう。二硫化炭素に完全に溶解する炭化水素混合物で、瀝青炭特有の粘着性を有することから瀝青炭の語源としても知られている。黒~黒褐色の半固体、固体の物質であるが、熱軟化性を有する。アスファルトと同義語で、おもにヨーロッパでビチューメンとよばれる。

[荒牧寿弘]

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岩石学辞典 「ビチューメン」の解説

ビチューメン

瀝青

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世界大百科事典(旧版)内のビチューメンの言及

【アサバスカ[川]】より

…【正井 泰夫】
[アサバスカ・タールサンド]
 アサバスカ川下流域には,オイルサンド(タールサンド)鉱床として知られる地層が発達している。黒褐色で粘稠な,重質の炭化水素油(ビチューメンbitumen)を含む砂層(厚さは平均五十数m)で,深さ0~300mの所に面積2万5000km2にもわたって存在している。その処理には技術的にいろいろと困難な点があって十分な開発はなされていないが,一部で企業化され,この砂層を露天掘りで採掘し,湯で温めてビチューメンを抽出し,石油と同じように処理している。…

【アスファルト】より

…黒色あるいは黒褐色で,常温では固体または半固体の,縮合多環芳香族炭化水素を主成分とする物質。歴青(ビチューメンbitumen)ともいう。天然産のものと石油から生産されるものがある。…

※「ビチューメン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」