ビッグ・ビジネス(読み)ビッグビジネス

百科事典マイペディア 「ビッグ・ビジネス」の意味・わかりやすい解説

ビッグ・ビジネス

巨大企業と訳す。売上高,総資産など企業規模が国際的水準に達し,国内外で高い市場占拠率をもつような会社。20世紀初頭,米国などで急激に台頭した大会社をさして使われ始めた言葉で,米国の雑誌《フォーチュン》の〈世界の大企業調査〉に出てくる大企業がその代表例。関連産業部門へ多角化し,また資本系列などにより巨大企業が縦横に集団化しているのが通例で,資本市場金融市場や,国の経済政策にも影響を及ぼしている場合も多い。GMUSスチールICIなど,日本では新日本製鐵日立製作所トヨタ自動車三菱重工業などがあげられる。→ワールド・エンタープライズ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のビッグ・ビジネスの言及

【アメリカ合衆国】より

…そこで,紙巻タバコ,ミシン,缶詰,農機具などの新興産業分野に属する各企業は,その内部に大規模な全国的販売組織を設け,また生産性向上と原料確保のために組織拡大をはかった。このように企業の諸機能を単一企業体に統合し,縦の一貫経営による規模の利益を追求する過程から,ほかならぬアメリカの大企業(ビッグ・ビジネス)が登場することになった。また,企業間の競争激化に伴い,企業合同,合併,持株会社などの方法によって産業集中をはかり,大企業化する場合も多くみられた。…

【大企業】より

…産業構造の転換とともに,大企業部門においても企業間格差が拡大し,没落する大企業が出はじめている。 なお大企業のなかでも,とくに資本金,売上高,従業員数,付加価値額などの規模が大きく,生産技術,マーケティングなどの面で優れた経営資源を有し,当該産業において排他的な市場支配力をもつものを,ビッグ・ビジネスbig business(巨大企業)という。ビッグ・ビジネスは19世紀後半にアメリカで最初に生まれ,発展してきたが,その過程で少数者の手に経済的・社会的権力が集中して種々の弊害も発生したため,シャーマン法(1890制定,アメリカ)を嚆矢(こうし)として,各国で独占禁止に関する法律が制定された。…

※「ビッグ・ビジネス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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