コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

フィックの法則 Fick's law(of diffusion)

2件 の用語解説(フィックの法則の意味・用語解説を検索)

法則の辞典の解説

フィックの法則【Fick's law(of diffusion)】

拡散に関する基礎的な法則である.濃度勾配が時間に無関係な場合の拡散を記述した第一法則と,濃度勾配が時間変化する場合の拡散を記述した第二法則とがある.フィックの拡散の第一法則*フィックの拡散の第二法則*を参照.

出典|朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フィックの法則
ふぃっくのほうそく
Fick's law

液体中における溶質の拡散に関する法則。1855年ドイツの生理学者であるフィックAdolf Eugen Fick(1829―1901)によって、食塩の溶解実験の際、熱伝導のフーリエの法則に倣って経験的に得られたもので、気相や固相内の拡散にも適用される。[大竹伝雄]

フィックの第一法則

溶液中に濃度勾配(こうばい)があると、溶質が濃度の高いほうから低いほうへ移動して均一の濃度になろうとする。この現象が拡散であって、このときの拡散の速度を示したものがフィックの第一法則である。AとBが混合しているとき、拡散の方向に垂直な単位断面を通る成分Aのz方向への拡散速度JA(拡散流速ともいい、単位はmol/cm2・s)は、その場所の濃度勾配に比例するというもので、次式で表される。
  JA=-DABdCA/dz
ここで、DABはB中のAの拡散係数cm2/s、CAは成分Aの濃度mol/cm3、zは拡散方向への距離cmであり、負号は濃度の高いほうから低いほうへ流れることを示すためである(dは常微分記号)。[大竹伝雄]

フィックの第二法則

フィックの第一法則は定常状態の場合であるが、濃度が時間tとともに変化する非定常拡散現象は次式で表される。

 これは拡散方程式であって、フィックの第二法則ともよばれている(∂は偏微分記号)。この式を適当な初期条件および境界条件のもとで解けば、経過時間ごとの濃度分布が明らかになる。[大竹伝雄]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

フィックの法則の関連キーワード拡散係数熱拡散濃度勾配拡散の法則ソレー効果(熱拡散)デュフール効果ネルンストの式(拡散定数)フィックの拡散の第一法則フィックの拡散の第二法則リチャードソンの拡散法則

今日のキーワード

大寒

二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の 12月中 (12月後半) のことで,太陽の黄経が 300°に達した日 (太陽暦の1月 20日か 21日) から立春 (2月4日か5日) の前日までの約 15日間で...

続きを読む

コトバンク for iPhone