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フェニルヒドラジン phenylhydrazine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フェニルヒドラジン
phenylhydrazine

化学式は C6H5NHNH2ベンゼンジアゾニウム塩亜硫酸塩化スズ (II) などで還元してつくられる無色板状晶または液体。融点 23℃,沸点 241℃。有毒。一酸塩基で,種々の酸と付加化合物の塩をつくる。アンチピリンの原料,または糖類,ケトンアルデヒドに対する分離や確認の試薬である。

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世界大百科事典 第2版の解説

フェニルヒドラジン【phenylhydrazine】

ヒドラジンH2NNH2のフェニル置換体。融点19.6℃,沸点243℃,101.6℃/5mmHg。沸点付近で分解が起こるので減圧蒸留によって精製する。無色の板状晶または液体。かすかに芳香臭があり,ほとんどの有機溶媒可溶。水にはほとんど溶けない。空気,光に不安定で,徐々に黄色から暗赤色に変化する。保存には光,空気を遮断する。有毒なので注意を要する。 アニリン亜硝酸ナトリウムと塩酸で処理し,生成するベンゼンジアゾニウム塩を亜硫酸で還元して合成する。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フェニルヒドラジン
ふぇにるひどらじん
phenylhydrazine

ヒドラジンの誘導体。ヒドラジノベンゼンともいう。純粋なものは無色。空気と光にさらすと黄色から暗赤色になる。ベンゼンジアゾニウム塩を亜硫酸ナトリウム、塩化スズ()などで還元して合成する。弱い塩基性があり、種々の酸と付加化合物の塩をつくるが、普通、塩酸塩の形で取り扱われることが多い。水にはほとんど溶けないが、エタノール(エチルアルコール)、エーテルにはよく溶ける。毒性があるので取扱いには注意を要する。カルボニル化合物と縮合してヒドラゾンを、糖と反応してオサゾンを、酸と反応してヒドラジドを生じるので、これらの化合物の分離、確認のための試薬として重要である。[務台 潔]

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