フロレス(その他表記)Flores, Juan José

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フロレス」の意味・わかりやすい解説

フロレス
Flores, Juan José

[生]1800.7.19. プエルトカベリョ
[没]1864.10.1. サンタロサ沖
ベネズエラ生れの軍人エクアドルの政治家,独裁者。大統領 (在任 1830~35,39~45) をつとめた。先住民 (インディオ) の血をひき,15歳で S.ボリバルの革命軍に参加,1825年エクアドル地方の軍事司令官,30年エクアドルの独立に伴い初代大統領。保守派の支持をバックに,大統領時代,連続2期就任を禁止していた憲法を改正して任期を延長し過酷な独裁政治を行なった。 45年自由主義派の蜂起にあってヨーロッパに亡命し,60年婿の G.ガルシア・モレノの大統領就任を支援して帰国したが,64年反乱軍との交戦中に没した。

フロレス
Flores

グアテマラ北部の都市。エルペテン県の県都。ペテン平原中部,ペテンイツァ湖中の南岸近くに位置する低平な島にある。かつてはインディオのイツァ・マヤ族の首都であったが,現在は周辺一帯の商業中心地で,チクル木材ゴム,サトウキビ,カカオなどが取引される。同国北部の交通の要地で,道路分岐点人口 3359 (1990推計) 。

フロレス
Flórez, Enrique

[生]1702.7.21. ビリャディエゴ
[没]1773.5.5. マドリード
スペインのアウグスチヌス派の修道士歴史家。スペインにおける宗教的地盤起源成長について多く史料に基づいて研究した。主著『聖なるスペイン』 España Sagrada (29巻,1747~55) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「フロレス」の意味・わかりやすい解説

フロレス[島]【フロレス】

インドネシア中南部,小スンダ列島ヌサ・テンガラ)中部にある島。山がちで標高2000m以上の火山がいくつかそびえる。奥地はサバンナ的。狩猟地としても知られる。住民は西部にマレー系,東部にパプア系が多い。16世紀にポルトガル人が来航,17世紀にはオランダが占拠した。しかし19世紀まではほとんど開発が行われなかった。ビャクダン,べっこう,コプラ,燕の巣などの特産がある。主都はエンデ。1992年12月の大地震では2500人が死亡した。2004年に同島で新種の人類化石とみられる〈ホモ・フロレシエンシス〉が発見された。1万4273km2。約100万人。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「フロレス」の解説

フロレス Flores, Luis

?-1622 スペインの宣教師。
ドミニコ会司祭。1620年(元和(げんな)6)マニラからアウグスチノ会司祭のズニガとともに平山常陳の船で商人に変装して禁教下の日本にむかう途中,イギリス船に捕らえられ,平戸へおくられた。詮議をうけ宣教師であることを自白。元和8年7月13日長崎で火刑に処された。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android