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プルシャ プルシャ puruṣa

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

プルシャ
プルシャ
puruṣa

インド哲学用語。人間,男を意味するサンスクリット語。『リグ・ベーダ』では原人の意で,これから一切万物が発生したと説かれる汎神論的原理。サーンキヤ哲学では,物質的な根本原理プラクリティと対立する精神的根本原理を意味する。

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百科事典マイペディアの解説

プルシャ

〈男〉〈人間〉〈家来〉などを意味するサンスクリットで,インドベーダ聖典では宇宙の根源(原人)とされる。神々が供犠のためにプルシャを殺すと,眼から太陽,心臓から月,息から風,口からインドラアグニバラモン,臂(ひじ)からクシャトリヤ,腿(もも)からバイシャ,足からシュードラが生じたといわれる。
→関連項目バーユ

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世界大百科事典 第2版の解説

プルシャ【puruṣa】

〈男〉〈人間〉〈家来〉などを意味するサンスクリット語であるが,次のようにインド哲学上の重要な概念として用いられる。《リグ・ベーダ》の一節では宇宙の根源(原人)とされ,神々がプルシャを供物として祭式を行ったとき,その口からバラモンが,両腕からクシャトリヤが,両腿からバイシャが,両足からシュードラが,意から月が,眼から太陽が,へそから空界が,頭から天界が,両脚から地界が生まれたという。やがて,いくつかのウパニシャッド文献を経て,サーンキヤ学派の文献に至ると,プルシャは,物質原理とはまったく隔絶した精神原理(神我)であると考えられるようになった。

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世界大百科事典内のプルシャの言及

【サーンキヤ学派】より

…その出発点は人間存在を苦と見るところにあり,この哲学説の目的は,人間存在をとりまく苦からいかにして脱却するかにある。精神的原理はプルシャpuruṣa(漢訳で〈神我〉)と呼ばれ,純粋精神であって,知を本質とし,個我であり,原子の大きさをもち,無数に存在する。それは永遠の実体であって本来的に輪廻や解脱とかかわりない。…

【インド神話】より

…祈禱主神ブラフマナスパティ(ブリハスパティ)とかビシュバカルマン(毘首羯磨)を万物の創造者とする説や,創造神が黄金の胎児(ヒラニヤ・ガルバHiraṇya‐garbha)として太初の原水の中にはらまれて出現したとする説がある。また,神々が万有そのものである原人プルシャPuruṣaを犠牲獣として祭祀を実行し,もろもろの世界を形成したという,諸民族の間に見られる巨人解体神話と共通な説もある。《リグ・ベーダ》(10:129)にある〈無に非ず有に非ざるもの〉を説く賛歌において,宇宙創造説は深遠な哲学的思索の色彩を帯びる。…

【解脱】より

…その真実の知を仏教では悟り(ボーディbodhi,菩提(ぼだい),覚(かく))といい,それを得た人をブッダbuddha(仏陀,覚者)といい,悟りの境地をニルバーナnirvāṇa(涅槃(ねはん))という。 仏教以降に出た諸派の解脱観については,たとえばサーンキヤ学派,ヨーガ学派は,自己の本体であるプルシャpuruṣa(純粋精神)を,身体(ふつうの意味での意識も含む)や外界など物質的なものから完全に区別して知ること(区別知,ビベーカviveka)によって,純粋精神が物質的なものから完全に孤立すること(独存(どくそん),カイバルヤkaivalya)が解脱であるとし,ベーダーンタ学派は,自己の本体であるアートマンātman(我(が))が実は宇宙の本体であるブラフマンbrahman(梵)と同一であると明らかに知ること(〈明〉)によって解脱が得られるとするが,いずれにしても,真実の知によって解脱が得られるとする点では,基本的に上述の仏教の考え方と軌を一にする。悟り【宮元 啓一】。…

【サーンキヤ学派】より

…その出発点は人間存在を苦と見るところにあり,この哲学説の目的は,人間存在をとりまく苦からいかにして脱却するかにある。精神的原理はプルシャpuruṣa(漢訳で〈神我〉)と呼ばれ,純粋精神であって,知を本質とし,個我であり,原子の大きさをもち,無数に存在する。それは永遠の実体であって本来的に輪廻や解脱とかかわりない。…

【髑髏】より

… 外的な自然と人体との間に照応関係を見る考えによって,頭または頭蓋骨は天や宇宙に擬せられている。古代インドの《リグ・ベーダ》の〈プルシャ(原人)の歌〉に,プルシャの頭から天界が形成されたとある。北欧神話では,巨人ユミルの頭蓋骨から天がつくられたとする(《グリームニルの歌》)。…

【二元論】より

…【茅野 良男】
[インドの二元論]
 インドでは,二元論はサーンキヤ学派によって代表される。それによれば,世界は本来,純粋知,精神原理であるプルシャと,無知性の物質原理である自性(プラクリティ)という,相互にまったく無関係の二つの原理よりなるとされる。ところが,ここに無知が介在すると,プルシャは自性に関心を持つようになる。…

【目∥眼】より

…伊弉諾(いざなき)尊が左眼を洗って天照大神を,右眼を洗って月読(つくよみ)尊を生んだのと似ている。一方,古代インドの《リグ・ベーダ》の一つ,〈プルシャ(原人)の歌〉によれば,太陽はプルシャの目から生じ,月は彼の意から生じたという。また《アタルバ・ベーダ》中の〈ブラーティアの歌〉には,ブラーティアの右眼が太陽,左眼が月と歌われている。…

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