ベンケイソウ科(読み)べんけいそうか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベンケイソウ科」の意味・わかりやすい解説

ベンケイソウ科
べんけいそうか
[学] Crassulaceae

双子葉植物離弁花類。多くは多肉の草本で、葉は対生または互生し、托葉(たくよう)はない。花は集散花序をなし、萼片(がくへん)は3~5枚、花弁は同数、雄しべは同数または2倍数、蜜腺(みつせん)は心皮に対生し、雌しべは1心皮からなり、3~5本、離生または基部が癒合する。世界中に分布し、33属約1400種あり、日本に8属39種分布する。よく知られているものに、イワレンゲミセバヤベンケイソウキリンソウメノマンネングサなどがある。

[籾山泰一 2020年3月18日]

 APG分類でもベンケイソウ科とされる。

[編集部 2020年3月18日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベンケイソウ科」の意味・わかりやすい解説

ベンケイソウ科
ベンケイソウか
Crassulaceae

双子葉植物バラ目の1科。世界全域の熱帯から高山帯までに約 35属 1500種が知られるが,特に南アフリカに種類が多い。大部分多年草で,岩石地や乾燥地に生じ,茎,葉ともに多肉である。また,高山帯などでは多数の個体が一塊になって,クッション状の集合体となることがある。地下に球根状の根茎をもったり,葉の縁に珠芽を生じるなど,栄養生殖の機能をもつものも多い。花は総状などの花序 (→総状花序 ) をなし,個々の花は3,4,5数性,あるいはそれ以上とさまざまである。また,合弁状の花冠をつくるものもある。ベンケイソウ属 Crassula,キリンソウ (マンネングサ) 属 Sedum,カランコエ属 Kalanchoeなど,多肉植物として観賞用に栽培される種類も非常に多い。

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世界大百科事典(旧版)内のベンケイソウ科の言及

【ベンケイソウ】より

…ベンケイソウ科の多年生多肉植物で,高さ30~60cm,葉は卵形ないし楕円形で,長さ35~70mm,幅12~30mm,葉柄は短い(イラスト)。おしべは花弁より少し長い。…

※「ベンケイソウ科」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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