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ホッター Hans Hotter

世界大百科事典 第2版の解説

ホッター【Hans Hotter】

1909‐2003
ドイツのバス・バリトン歌手。ミュンヘンで育ち,同地で声楽のほかに音楽学と哲学を学ぶ。1929年デビュー。37年ミュンヘン国立歌劇場の歌手となり,R.シュトラウスのオペラ《平和の日》と《カプリッチョ》の初演の舞台に立つ。第2次大戦後,国際的に活躍するようになり,とくにバイロイト音楽祭ワーグナーの楽劇の主役を次々に歌って,20世紀最大の〈ワーグナー歌手〉と称賛された。彫りの深い堂々たる風格の歌いぶりで,72年オペラ界を引退してからは,歌曲の分野で演奏活動を続けている。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ホッター
ほったー
Hans Hotter
(1909―2003)

オーストリアのバス・バリトン歌手。ミュンヘンで哲学、ついで指揮、オルガン演奏など幅広く音楽を学び、当初教会音楽家として活動する。1930年オペラにデビュー。以後約10年間ハンブルクで活躍したのち、ミュンヘンを中心にドイツ、オーストリアの主要歌劇場で、第二次世界大戦後はロンドン、ニューヨークなどでも活躍した。ワーグナーの作品の歌唱、なかでも『ニーベルングの指環(ゆびわ)』のウォータンに代表される知性的で緊張感のある解釈で高い評価を獲得、20世紀なかばのもっとも優れたワーグナー歌手の一人とされた。1950年代から60年代前半は、バイロイト音楽祭で数々の名唱を残した。一方、1941年からは歌曲のリサイタルを始め、彫りの深い表現で知られたシューベルト『冬の旅』の歌唱は127回に及んだ。72年オペラの舞台からは引退、その後はベルクの『ルル』など限られた役しか引き受けず、歌曲を中心に活動を続けた。教育者としても名高い。1962年(昭和37)初来日。[美山良夫]
『ウィーン国立歌劇場友の会編、香川檀訳『ウィーン・オペラの名歌手(1)』(1988・音楽之友社) ▽ペネロペ・テューリング著、住田健二訳『ハンス・ホッター――名歌手の横顔』(1994・音楽之友社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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