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ホルツァー

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百科事典マイペディアの解説

ホルツァー

米国の美術家オハイオ州生れ。1970年代から格言をもじった批判的な内容のテキストポスターにして街頭に貼り,Tシャツや野球帽などに言葉を入れるといった形で活動を展開していた。
→関連項目クルーガー

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ホルツァー
ほるつぁー
Jenny Holzer
(1950― )

アメリカの美術家。オハイオ州ガリポリスでドイツ系の家庭に生まれる。デューク大学シカゴ大学、オハイオ大学、ロード・アイランド・デザイン・スクールで美術を学ぶ。学生時代はマーク・ロスコに深く傾倒し抽象表現主義風の絵画を描いていた。1977年、ニューヨークに転居して、ホイットニーアメリカ美術館の助成により独立研究プログラムに参加したのをきっかけに、活動の中心をコンセプチュアル・アートへと移行し、早速同年、自作の言葉をコピーしたポスターを市街のいたるところに貼り付けるパフォーマンスを行った。これが、その後ホルツァー代名詞となった言葉を使った作品の最初であり、またその後の「自明の理シリーズの第一弾であった。
 その後82年には、ニューヨークのタイムズ・スクエアで発光ダイオード(LED)やステッカーを用いてつくられた同趣旨の作品を発表、同年のドクメンタ7(ドイツ、カッセル)でもこの作品が脚光を浴びたことにより、ホルツァーの名は言葉・文字を使ったアートの第一人者として一躍アート・シーンに知られるようになる。ホルツァーの言葉・文字を使ったアートには二つの大きな特徴がある。一つは言葉そのものの内容で、一見ほとんど意味不明な言葉の連なりをホルツァーは一貫して「詩」ではなく「テキスト」と呼んでいる。これはホルツァーの本質的な関心が、社会に対するメッセージの発信や情報環境にあることを示している。もう一つはその公共性で、ホルツァーの作品の多くは街頭などのパブリック・スペースを発表の場としており、都市空間へのゲリラ的な闖入(ちんにゅう)が作品の意味の少なからぬ部分を占めている。
 89年にはニューヨークのディア・アート・センターおよびグッゲンハイム美術館で大規模な個展を開催、翌90年にはベネチア・ビエンナーレのアメリカ代表として出品、金獅子賞を受賞するなどその評価は確固たるものとなった。90年代以降は、『戦争』(1992)や、ボスニア紛争でのレイプと殺人をテーマに、被害者と加害者、そして被害者の最期を看取る観察者の3人のモノローグを記録して作品にした『暴行殺人』(1993)など政治色の強い作品を発表する一方、シリーズ作品「プリーズ・チェンジ・ビリーフス」(1995)のようにインターネットに作品展開の場を求めるなど、さらに活動の幅を広げた。94年(平成6)には、水戸芸術館でも個展が開催された。[暮沢剛巳]
『水戸芸術館現代美術センター編「ジェニー・ホルツァー――ことばの森で」(カタログ。1994・淡交社)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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