ボイス

デジタル大辞泉 「ボイス」の意味・読み・例文・類語

ボイス(voice)

声。音声
文法で、動詞

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精選版 日本国語大辞典 「ボイス」の意味・読み・例文・類語

ボイス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] voice )
  2. 声、音声。「ハスキーボイス
    1. [初出の実例]「女は其ウボイス〔声〕で判断するに、どうやらお豊の様であるが」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一二)
  3. 文法で、動詞の態。「パッシブボイス(受動態)」「アクティブボイス(能動態)」

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百科事典マイペディア 「ボイス」の意味・わかりやすい解説

ボイス

ドイツの美術家。クレーフェルト生れ。芸術を社会変革のための媒体と捉え,ドローイングや立体作品パフォーマンスなど総合的な活動を展開した。ドイツ軍パイロットとして第2次大戦中に参戦し,ロシア軍に迎撃され墜落するが,クリミア半島を移動中のタタール人に救われる。この時の体験が後の活動に影響を与え,脂肪,フェルト,兎という三つの要素はボイス作品で重要な位置を占めるようになる。1962年,ナムジュン・パイクやジョージ・マチューナス〔1931-1978〕と知り合い,フルクサスの運動に参加する。彼は自らのパフォーマンスを〈アクツィオン(アクション)〉と呼び,《ユーラシア》(1966年),《コヨーテ――私はアメリカが好き,アメリカは私が好き》(1974年),《七千本の樫の木》(1982年)など数多くのアクションを展開した。また,1961年からデュッセルドルフ芸術アカデミーの教授を務めていたが,1972年,大学入学制限に抗議して解雇通告を受け,訴訟を起こす(1978年に勝訴)。1974年にはデュッセルドルフに〈自由大学〉を創立し,緑の党の活動に参加するなど,政治的な発言や行為を芸術の場に持ち込んだ。アーティストとして,また教育者として多大な影響を与えている。

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改訂新版 世界大百科事典 「ボイス」の意味・わかりやすい解説

ボイス
Joseph Beuys
生没年:1921-86

ドイツの美術家。ドイツ西部クレーウェKleve生れ。デュッセルドルフの美術アカデミーに学び,1961-72年同校で教鞭をとる。ドイツ学生党(1967)を組織し,〈自由国際大学〉や〈直接民主主義のための委員会〉にも参加。晩年は〈緑の党〉の活動にも加わっていた。毛布,フェルト,脂肪,鉄,木などを用いた彫刻を制作するとともに,ハプニングでも知られ(1963年に〈フルクサス〉グループに参加),64年《マルセル・デュシャンの沈黙は過大評価されている》を発表。ボイスは,生前のデュシャンが沈黙によって芸術を無化すると同時に絶対化したと考え,それに対して芸術をもういちど人間の活動一般という新たなコンテキストのなかでとらえなおそうとしており,彼の社会的活動もその一環と考えられる(その意味で,彼は人間を〈社会的彫刻〉とみなした)。カリスマ的魅惑をもつ彼はドイツの現代美術に絶大な影響力を有し,中堅以上の作家は多かれ少なかれその影響下にある。しかし,近年では若手作家の間に,〈ボイス神話〉を相対化するようなボイス批判も強く起こりつつある。84年,展覧会を機に初来日し,講演,パフォーマンスを行った。
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ボイス
William Boyce
生没年:1711-79

イギリス後期バロックの主導的な作曲家。1734年以後ロンドンの教会でオルガン奏者を務め,55年以後王室楽長。晩年は耳疾に悩み,公職を退く。アンセムを中心とする教会音楽と劇音楽の両分野に作品をたくさん書き残しているが,8曲の交響曲をはじめとするいくつかの器楽も注目される。またイギリスの伝統的な教会音楽の楽譜集を編集・出版するなどの重要な仕事をした。
執筆者:

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世界大百科事典(旧版)内のボイスの言及

【パフォーマンス】より

… 1960年代の日本のパフォーマンス活動が与えた影響には計り知れないものがあり,その遺産を演劇や映画に活用した芸術家の一人として寺山修司がいる。70年代の日本のパフォーマンス活動そのものは,田中泯(みん)らの〈舞踏〉を除くと,全体として活気に乏しかったが,84年にナムジュン・パイクNam Jun Paik(1932‐ )とヨゼフ・ボイス(いずれも〈フルクサス〉のメンバー),より若い世代のローリー・アンダーソンLaurie Anderson(1947‐ )が来日し,〈パフォーマンス・ブーム〉が再燃しはじめ,ビデオやコンピューターの電子テクノロジーを駆使した新しいパフォーマンスも試みられるようになった。電子テクノロジーによって身体環境が攻囲され,身体的な一回性や偶然性が〈プログラム〉化されかねない状況のなかで,80年代のパフォーマンスが電子テクノロジーを用いながらそうした一回性を再活性化できるかどうかは,まさに今後の課題である。…

※「ボイス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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