ボリングブルック(子)(読み)ボリングブルック[し](英語表記)Bolingbroke, Henry St. John, 1st Viscount

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボリングブルック(子)」の意味・わかりやすい解説

ボリングブルック(子)
ボリングブルック[し]
Bolingbroke, Henry St. John, 1st Viscount

[生]1678.10.1. ロンドン
[没]1751.12.12. ロンドン
イギリスの政治家,文人。母は2代ウォリック (伯)次女。 1701年議会に入り,雄弁をもって台頭。最初 R.ハーリーを支持し,10年そのトーリー党内閣で外相,枢密顧問官に任じられ,12年子爵。 13年パリでスペイン継承戦争の講和折衝にあたり,ユトレヒト条約の成立に貢献。 14年アン女王のあとは大王位僭称者 J.F.E.スチュアートを迎えるべきであるとの考えから,ひそかに彼と連絡して準備するとともに,A.マサムとはかってハーリーを失脚させたが,アンの急死で計画が挫折し,フランスに逃れてスチュアートの亡命政権に仕えた。 23年帰国し,以後イギリスとフランスに交互に住み,35年からは政界復帰も断念して,W.ポープ,J.スウィフトらと交わり,文筆活動を展開,政治ジャーナル『ザ・クラフツマン』 The Craftsmanを創刊し,トーリー党擁護の論陣を張った。『愛国王』 Patriot King (1738) はジョージ3世に大きな影響を与えた書物として知られ,他に,『イギリス史論』 Remarks on the History of England (30~31) ,『政党論』A Dissertation upon Parties (33) などの著作がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android