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マクリ(海人草)(読み)マクリ(英語表記)Digenea simplex

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マクリ(海人草)
マクリ
Digenea simplex

紅藻類イギス目フジマツモ科の海藻。漸深帯の岩上に円盤状の仮根で着生する。黒紫色,高さ5~15cm,円柱状の主軸は数回叉状に分枝し,各枝の上に細かな枝が密生している。乾燥すると黄褐色になるが,これを甘草とともに湯で浸出液をつくり,回虫の駆除薬として使用。和歌山南端から九州に,また南西諸島,台湾,インド洋,アメリカ西岸,オーストラリア,大西洋にまで広く分布している。 (→カイニン酸 )

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世界大百科事典 第2版の解説

マクリ【マクリ(海人草) Digenea simplex (Wulfen) C.Ag.】

暖海域の潮だまり,または低潮線下の岩上に生育する紅藻で,虫下しの特効薬として昔から利用されてきた有名な海藻である(イラスト)。カイニンソウ(海人草)ともいう。体は円柱状で直径2~3mm,周囲に剛毛のような小毛を密生し,体全体は数回叉(さ)状に分枝して高さ10~25cmの逆ピラミッド形になる。日本では暖海域に広く分布するが,とくに南西諸島に多い。外国では台湾,フィリピン,東南アジア,インド洋,オーストラリア北岸,アメリカのフロリダ,メキシコ湾,西インド諸島,地中海など,熱帯から亜熱帯海域に分布する。

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世界大百科事典内のマクリ(海人草)の言及

【海藻】より

…紅藻類の糖アルコールであるソルビットの甘みはかなり強いので,糖尿病患者用の甘味料として利用されている。駆虫剤のマクリ(海人草),血圧降下剤のラミニンは海藻の薬効成分を製剤化したものである。最近,抗菌性,抗黴(こうばい)性,抗ウイルス性,抗腫瘍性など種々の生物活性をもった成分が海藻から分離されており,今後,医薬品として開発される可能性もでてきた。…

【駆虫薬】より

…黄視,頭痛,吐き気などの副作用がみられる。(2)マクリおよびカイニン酸 紅藻類のマクリが煎剤として用いられてきたが,その有効成分カイニン酸が抽出あるいは合成され,サントニンとの合剤がカイチュウ駆除に用いられる。(3)ピペラジン カイチュウ,ギョウチュウに有効。…

【民間薬】より

…その有効成分はアルカロイドのヌファリジン,デオキシヌファリジン,ヌファラミンなどとされている。マクリは紅藻類の海藻カイニンソウを乾燥したもので,その煎汁は回虫駆除薬として用いられた。この成分はカイニン酸であることが解明され,日本の有機化学の大きな業績の一つになっている。…

※「マクリ(海人草)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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