甘草(読み)かんぞう

精選版 日本国語大辞典「甘草」の解説

かん‐ぞう ‥ザウ【甘草】

〘名〙 マメ科の多年草。中国に野生し、日本では、まれに栽培される。茎は高さ六〇~一〇〇センチメートルになり、全体に粘りけがある。夏から秋にかけて、葉腋に、淡紫色の蝶形花を総状につける。根には甘味があり、漢方医学で、咳(せき)、腹痛、胃潰瘍などの治療に用いる。またビール、タバコ、醤油などの、泡だちをよくしたり香りをつけたりするのに用いる。近似種に、スペインカンゾウ、ロシアカンゾウなどがあり、同様の用途に利用される。あまき。あまくさ。《季・夏》
※大安寺伽藍縁起并流記資財帳(747)天平一九年「合甘草壱佰参拾斤」
※浮世草子・好色五人女(1686)四「直に夫婦連立出さまにまくりかんぞうを取持て」

あま‐くさ【甘草】

〘名〙 植物。
① 「かんぞう(甘草)」の異名。《季・夏》
② 「あまちゃづる(甘茶蔓)」の異名。

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動植物名よみかた辞典 普及版「甘草」の解説

甘草 (カンゾウ・アマクサ)

植物。マメ科の多年草

甘草 (アマクサ)

植物。ウリ科のつる性多年草,園芸植物,薬用植物。アマチャズルの別称

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典「甘草」の解説

かんぞう【甘草】

漢方薬に用いる生薬(しょうやく)の一つ。マメ科ウラルカンゾウや類似植物の根を乾燥したもの。中国西部、シベリアなどに分布。鎮痛解毒去痰(きょたん)鎮咳(ちんがい)などの作用がある。痛み止めとして用いられる甘草湯(とう)風邪(かぜ)のひき始めに効くとして一般的に用いられる葛根(かっこん)湯胃炎に効く安中散(あんちゅうさん)などに含まれる。また甘味成分サポニンが含まれ、薬の苦みを消す甘味材料としても用いる。

出典 講談社漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典について 情報

デジタル大辞泉「甘草」の解説

かん‐ぞう〔‐ザウ〕【甘草】

マメ科の多年草。高さ約70センチ。葉は卵円形の小葉からなる羽状複葉。夏、淡紫色の花を穂状につける。中国などに分布。根にサポニンを含み、去痰(きょたん)・胃潰瘍(いかいよう)などの薬とし、またビール・タバコ・醤油の甘味料に使用。あまき。あまくさ。 夏》「―や昨日の花の枯れ添へる/たかし

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