マクリ

百科事典マイペディアの解説

マクリ

カイニンソウとも。紅藻類フジマツモ科の海藻。紀伊半島以南,アジア南東部に分布し,低潮線下の岩上などにはえる。体は円柱状で,叉状(さじょう)に分かれ,高さ10〜25cm,暗紅色で表面には小枝が細毛のように密生する。古くから駆虫剤として利用。→カイニン酸

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マクリ
Macri, Mauricio

[生]1959.2.8. タンディル
アルゼンチンの政治家。大統領(在任 2015~ )。父フランコ・マクリはアルゼンチン有数のコングロマリット,マクリグループを率い,政界に太いパイプをもつイタリア生まれの実業家で富豪。ブエノスアイレス郊外にある富裕層向けの修道会の高等学校カーディナル・ニューマン・カレッジを経て,アルゼンチン・カトリック大学で土木工学を学び,卒業後はマクリグループの企業数社で働いた。1991年,腐敗した警察官の一味に誘拐されたが,2週間後に父が身代金 600万ドルを支払って解放された。1995年,地元の人気サッカークラブ,ボカ・ジュニアーズの会長に就任。マクリが会長を務めた 2007年までの 12年間に,ボカは華々しい成績を上げ,収益モデルは改善し,マクリの全国的な知名度は大いに高まった。2003年に「共和国提案」PROの前身となる政党,「変革の約束」CPCを創設。マクリの指揮のもと,PROは全国規模の政党へと躍進した。2003年ブエノスアイレス市長選挙に初出馬したが落選。2005年国会議員に当選。2007年,再度ブエノスアイレス市長選挙に出馬し当選,2011年には再選された。2015年,野党連合「カンビエモス」の代表として大統領選挙に出馬し,クリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル前大統領が支持する正義党のダニエル・シオリを僅差で破り,大統領に選出された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マクリ
まくり
[学] Digenea simplex C. Agardh

紅藻植物、フジマツモ科の多年生海藻。灰紅色で、叉(さ)状分岐を繰り返す。体枝はネコの尾状に全面が細毛に覆われ、ふさふさとした形となる。体高20センチメートル以内、体枝の太さ2~3ミリメートル。体上には小形のサンゴモ類やイギス類などが着生することが多く、乾燥体は一見ごわごわとして、石灰藻のようになる。暖海性の海藻で、3~10メートルほどの深所の海底に叢生(そうせい)する。日本では紀伊半島以南に分布し、沖縄諸島の周縁海に多産する。しかし、その生育状況には差があり、沖縄周縁では長大となり、周年みられるが、分布北限となる潮岬(しおのみさき)や四国南西岸では夏季の短期間だけ出現し、体長も5センチメートルほどの小形で終わる。世界的にも分布が広く、南シナ海、アラフラ海、西インド諸島のほか、フロリダ沿岸、ブラジル北部沿岸などに産する。

[新崎盛敏]

薬用

漢方では全藻をカイニンソウ(カイジンソウ。海人草、海仁草などの字をあてる)ともいい、その煎液(せんえき)を回虫駆除薬として用いる。駆虫成分はカイニン酸で、回虫を麻痺(まひ)させる作用がある。なお、マクリの名は、新生児に胎便(かにくそ、かにばば)を出させるためにカイニンソウに大黄(だいおう)、甘草(かんぞう)を加えて飲ませたことによっている。つまり、胎便を「まくり出す」というところからつけられたものである。また、大黄、黄連(おうれん)、甘草、紅花(こうか)からなる処方も「まくり」と称される。江戸時代には、これで胎便を下すと子供は母乳を吸う力を増し、皮膚がじょうぶになり、元気に育つとされ、新生児にはかならず用いられた。なお、これまで、鷓鴣菜(しゃこさい)はマクリの漢名とされていたが、現在ではアヤギヌCaloglossa leprieurii (Mont.) J. Ag.(コノハノリ科の海藻)にあてるのが正しいとされる。この海藻の成分と応用はマクリと同様である。

[長沢元夫]


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