マムシ(蝮)(読み)マムシ

百科事典マイペディア「マムシ(蝮)」の解説

マムシ(蝮)【マムシ】

爬虫(はちゅう)類クサリヘビ科マムシ属に含まれる危険な毒ヘビ総称。12種がアジア,北アメリカに分布。ニホンマムシは日本本土唯一の毒ヘビ。全長70cm以下で,体は太く,頭は大きく三角形。背面灰褐色暗褐色の輪状紋が並ぶ。湿度の高い竹林,水田あぜ,渓流近くに多く,カエル,小型ネズミ類を捕食。夜行性。毒は出血毒で,毒性は強いが量が少なく,致命的ではない。しかし咬傷を受けた場合,応急処置の後,血清治療を受けることが望ましい。卵胎生で夏〜秋に5〜12匹を産む。まむし酒,黒焼などにして民間薬に利用する。

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世界大百科事典 第2版「マムシ(蝮)」の解説

マムシ【マムシ(蝮) pit viper】

クサリヘビ科マムシ属Agkistrodonに含まれる危険な毒ヘビの総称。10種が日本を含むアジア全域および北アメリカに分布する。マムシ類はハブ,ガラガラヘビなどとともに,眼の前方に赤外線に敏感なピット器官をもつ。頭部は長三角形で大型のうろこに覆われる。頸部(けいぶ)がくびれ,胴はむしろ太短く尾も短い。 ニホンマムシA.blomhoffi(イラスト)は吐噶喇(とから)海峡以北の日本に産する唯一の毒ヘビで,北海道,本州,四国,九州および伊豆七島対馬大隅諸島に分布し,全長40~60cm,最大75cmほどで毒ヘビとしてはむしろ小型。

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世界大百科事典内のマムシ(蝮)の言及

【毒腺】より

…毒ヘビ類の毒腺は唾液(だえき)腺の唇腺が変形したもので,毒牙に連絡している。ヘビの毒腺からは,呼吸中枢に作用し呼吸麻痺をおこさせる神経毒(コブラのオフィオトキシン,ガラガラヘビのクロトキシンなど),血管壁からの出血をおこし赤血球をこわす溶血毒(マムシのクロタロトキシン)などさまざまの毒素が分泌される。両生類,魚類には皮膚腺が毒液を分泌するものがある。…

※「マムシ(蝮)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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