マラバル海岸(読み)マラバルかいがん(英語表記)Malabar Coast

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マラバル海岸
マラバルかいがん
Malabar Coast

インド南西部,ゴア州以南,コモリン岬までのアラビア海にのぞむ海岸。海岸線は単調で,南西モンスーンが打上げた砂丘が続く。海岸線に沿ってウェスタンガーツ山脈が迫るため,沿岸平野は狭長だが,高温多雨で,沿岸にはココヤシが茂り,潟湖周辺には水田が広がる。山脈によって内陸からは孤立する傾向が強いが,紀元前から良港が開かれ,東西貿易の拠点,南インドの香辛料積出港として,ギリシア,ローマ,アラブ,中国の商人が訪れた。 16世紀からは,ポルトガル,オランダ,イギリス,フランスが,それぞれ商館を設けて支配権を争った。漁業も盛んなほか,チタン鉄鉱,モナズ石ジルコンなどの砂鉱床の開発が進められている。

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百科事典マイペディアの解説

マラバル海岸【マラバルかいがん】

インド南西部,ゴアからコモリン岬までの約950kmのアラビア海沿岸。西ガーツ山脈に沿い,夏の南西季節風で多雨。米,ゴム,香料コプラを主産。漁業も行われる。主要港はカリカットコーチン,マンガロール,ゴア。古くから東南アジアやアラブ世界と交易

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世界大百科事典 第2版の解説

マラバルかいがん【マラバル海岸 Malabar Coast】

広義にはインド半島の西海岸全域,狭義にはケーララ州の海岸のみを指すが,ふつうパンジム以南のカルナータカ,ケーララ両州にまたがる約950kmの海岸をいうことが多い。西ガーツ山脈とアラビア海に挟まれた幅10~80kmの細長い海岸平野で,大型の浜堤や砂丘,ラグーンが並び,その背後に厚いラテライト性皮殻に覆われた標高150m以下の丘陵海岸段丘が横たわる。マンガロール以南は単調な海岸線を示し,複雑な海岸線が続くパンジムやボンベイ付近とはおおいに異なる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マラバル海岸
まらばるかいがん
Malabar coast

インド半島南部の西海岸。北はゴアから南はコモリン岬まで950キロメートルにわたって続く。背後を西ガーツ山脈の急崖(きゅうがい)によって限られ、幅は最大でも60キロメートルほどしかない。内陸部にはラテライト皮殻をもつ海岸段丘が発達し、海岸部には砂丘と潟湖(せきこ)が多い。冬季に短い乾期をもつものの、南東貿易風がもたらす降水量は年2000~4000ミリメートルにも及び、高温多湿である。そのため丘陵地や砂丘におけるココナッツ類の栽培が盛んで、こしょう、カルダモンなどの特産品もある。主要都市として、パナジーをはじめ、マンガロール、コジコーデ、コーチン、クイロン、トリバンドラムなどがある。

[貞方 昇]

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精選版 日本国語大辞典の解説

マラバル‐かいがん【マラバル海岸】

(マラバルはMalabar) インド半島南西部のアラビア海に面する海岸。西ガーツ山脈とアラビア海にはさまれた細長い平野の前面に多くの潟湖を抱えた海岸砂丘が連なり、ココヤシが栽培され、コショウ・ゴム・コーヒーなどの特産物がある。

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