ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムリリョ」の意味・わかりやすい解説
ムリリョ
Murillo, Bartolomé Esteban
[没]1682.4.3. セビリア
スペインの宗教画家。 1639年まで J.カスティーリョのもとで修業。 45~46年最初の大作をセビリアのサン・フランシスコ修道院に描いた (現在9点が各地に分散所蔵) 。 48年頃マドリードに行き,約3年間滞在して D.ベラスケスの援助を受け,60年セビリアにアカデミーを創立し会長になった。ラファエロ,コレッジオ,P.ルーベンス,A.ファン・ダイクの作品の影響を受けながら,微妙な明暗表現を基調とする甘美な作風を確立し,ベラスケスと並んでスペイン・バロックの代表的画家といわれた。作域も広く,聖母を優雅に描く一方,路傍の貧児を写実的に描き,風俗画家,肖像画家としても才能を発揮した。主要作品は『無原罪の御やどり』 (1652,マドリード,プラド美術館) ,『天国と地上の三位一体』 (81~82頃,ロンドン,ナショナル・ギャラリー) 。
ムリリョ
Murillo, Pedro Domingo
[没]1809
ボリビア革命運動の先駆者。 1809年ナポレオン1世のスペイン支配に反対して反乱を起し,自治政府を樹立。ラパスにフンタをつくったがペルー副王軍の攻撃に敗れ,逮捕,処刑された。
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