メキシコかんしょう【メキシコ干渉】
フランス,イギリス,スペインによって1862年から行われたメキシコに対する内政干渉。メキシコでは1855年の革命で貧民大衆に支持された自由主義者が勝利し,フアレスが臨時大統領となって憲法を制定し,大土地所有貴族と結びついていた聖職者の財産を没収し,また対外債務の支払停止を断行した。このような状況を前にしてフランス,イギリス,スペインは,債務の履行を迫って共同出兵を行い,62年ベラクルスに上陸した。イギリスとスペインはまもなく介入を中止したが,フランスは単独で干渉を続行した。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
メキシコ干渉
メキシコかんしょう
1861年,財政困難で外債の利子支払停止を宣言したメキシコに対して,フランスが行った内政干渉事件。メキシコ出兵ともいう
ナポレオン3世は南北戦争(1861〜65)を利用して,イギリス・スペインと共同出兵してメキシコの内政干渉を行い,1864年共和政を廃してオーストリア皇帝の弟マクシミリアンを帝位につけた。しかし,人民の反抗と南北戦争を終えたアメリカの抗議で撤兵し,1867年マクシミリアンは処刑された。ナポレオン3世の外征の失敗を示す事件。
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報