内政干渉(読み)ナイセイカンショウ(英語表記)intervention on internal matters

デジタル大辞泉 「内政干渉」の意味・読み・例文・類語

ないせい‐かんしょう〔‐カンセフ〕【内政干渉】

他国政治外交介入して、その国の主権束縛・侵害すること。

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精選版 日本国語大辞典 「内政干渉」の意味・読み・例文・類語

ないせい‐かんしょう‥カンセフ【内政干渉】

  1. 〘 名詞 〙 他国の政治・外交に口出しして、その主権を束縛・侵害すること。

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改訂新版 世界大百科事典 「内政干渉」の意味・わかりやすい解説

内政干渉 (ないせいかんしょう)
intervention on internal matters

ある国の国内管轄事項に対し,他国が権限を侵犯して強制的に介入すること。干渉形態はさまざまだが,一般に,軍事力行使や軍事力による威嚇通商・金融の制限や禁止,外交関係の断絶賄賂などによる政治的工作,ゲリラへの援助,政府転覆などは内政干渉になるとされる。他方,単純な説得勧告は内政干渉とはならない。そもそも,いかなる独立国も自己の主権保持をめざす以上,他国の内政,外交に干渉すべきではないのであって,国家は他国の管轄事項に対して広く〈不干渉の義務〉を有するとされる。

 条約では,多くの場合,〈内政不干渉の原則〉をうたっている。国際連盟規約(10条等)や国際連合規約(2条7項)でも,国内事項に干渉しないことを定めている。また,1954年中国とインドの間で確認された〈平和五原則〉の中に,相互内政不干渉が挙げられて以来,この原則はさらに一般化した。日ソ共同宣言,日中共同宣言にも記されている。

 このように,通常,内政干渉は不法とされるが,国際法上の権利・準権利として認められるものもある。(1)保障条約による干渉権の容認,(2)国際慣例の違反,(3)反対干渉の行使,(4)在外自国民の生命・財産の保護,(5)人道上の理由,(6)自衛権の発動などの場合である。動乱,内戦や革命過程への外国の介入や傀儡政権の樹立,軍事顧問団の派遣(それらは一般に内政干渉とされている)をどう理解すべきかは複雑であり,著しく政治的問題である。また,今日の高度に緊密化した国際関係では,国内管轄事項の範囲が制約される傾向にある。
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百科事典マイペディア 「内政干渉」の意味・わかりやすい解説

内政干渉【ないせいかんしょう】

ある国家が他国の行動に強制的に介入して,ある事態を維持または変更しようとする行為。軍事力の行使,通商の制限・禁止,外交関係の断絶,ゲリラへの援助など干渉の形態はさまざまである。他国の国内問題に対する干渉は国家の独立権を侵害する行為として国際法上禁止されている。また国際機構がその加盟国に対し,規約に従ってある行為の実行を勧告・要求する行為をもいう。さらに国家間の紛争,あるいはそれが国際司法裁判所(あるいは国際仲裁裁判所)に付託された際に,当事者以外の国家が問題解決のため参加する行為をもいう。

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四字熟語を知る辞典 「内政干渉」の解説

内政干渉

他国の政治・外交に口出しして、その主権を束縛・侵害すること。

[活用] ―する。

[使用例] その頃からちょうど、白人の内政干渉が烈しくなって来た[中島敦*光と風と夢|1942]

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「内政干渉」の意味・わかりやすい解説

内政干渉
ないせいかんしょう

干渉

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