大学事典 「メルボルン大学」の解説
メルボルン大学[オーストラリア]
メルボルンだいがく
1853年創設。19世紀の世俗的な大学教育の考え方にならい,古典とともに現代語,文学,数学,自然科学を教授。シドニー大学同様,1881年に女子学生の入学を認め,83年には初の学士号を授与。第2次世界大戦後は,より実学に根ざし,国家建設に有用な人材の育成を目指し,社会科学,自然科学および医学の教育・研究を重視。オーストラリアで最初の博士号を1947年に授与している。2008年には「メルボルン・モデル(オーストラリア)」と呼ばれるカリキュラム改革を断行し,学部教育は大学院で各専門的な研究をする前段階の教養教育と位置付けられるようになる。2016年現在,12の学部・大学院がある。オーストラリア国内の卓越した大学の連合であるグループ・オブ・エイト(オーストラリア)(Group of Eight: Go8)の一つで,環太平洋大学協会(APRU)や国際的な大学連合であるウニベルシタス21にも所属。とくに医学生理学分野に強く,ノーベル賞受賞者をはじめ多くの著名な卒業生を輩出している。
著者: 青木麻衣子
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報