ユニバーサル・デザイン(英語表記)universal design

知恵蔵の解説

ユニバーサル・デザイン

アメリカのデザイナー、建築家ロン・メイスが1980年代に使い始めたことば。多種多様な要因によってユーザーを差別化せず、誰もが共有可能な状態を実現する製品や環境のデザインを意味する。バリアフリー・デザイン(障壁のないデザイン)、ヒューマン・センタード・デザイン(人間中心のデザイン)などと同義語。2004年度グッドデザイン賞でユニバーサル・デザイン賞を受賞した携帯電話「TU‐KA TK50」(ツーカー/デザイン:京セラ・デザイン課)は、着信時の視認性や音声通話に特化した操作性、大口径スピーカーの採用など50代以降の年配層を意識したデザイン事例である。高齢化の進む社会を背景に、ユニバーサル・デザインに配慮した製品が確実に増えている。

(武正秀治 多摩美術大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

百科事典マイペディアの解説

ユニバーサル・デザイン

障害(ハンディキャップ)の有無,年齢や性別,国籍や民族などにかかわりなく,誰もが等しく使いやすいように,安全で便利な都市や建物,製品や道具を実現しようとする考え方UD略称。1980年代後半から1990年代初めにかけて,米国ノース・カロライナ州立大学のロナルド・メイスが,それまでの〈バリアフリーのデザイン〉の概念をさらに広げる意味で,ユニバーサル・デザインの〈7つの原則〉(1.公平な実用性,2.柔軟性,3.簡単で直感的に理解して使える,4.感覚的に簡単に理解できる情報,5.エラーへの対応,6.身体的負担を少なくする,7.利用しやすい大きさと空間)を提唱した。高齢化社会を迎えている日本でも近年,家電,自動車,文具,公共施設などの分野で,計画・開発にこの考え方を取り入れることが課題となっている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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