ライネ(読み)らいね(英語表記)Willem ten Rhijne

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ライネ」の解説

ライネ Rhyne, Willem ten

1647-1700 オランダ医師
ライデン大にまなび,延宝2年(1674)長崎の出島商館医として来日。岩永宗故と医学問答をおこない,その記録が嵐山甫安の「蕃国治方類聚(ばんこくちほうるいじゅ)」にのこる。日本の痛風治療と鍼灸(しんきゅう)術を研究して「関節炎論」を刊行し,茶の木,樟(くすのき)を西洋に紹介した。1700年6月1日バタビア(現ジャカルタ)で死去。53歳。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ライネ」の意味・わかりやすい解説

ライネ
らいね
Willem ten Rhijne
(1647―1700)

オランダの医師。デーフェンテルで生まれる。ライデン大学医学教育を受け、医師となった。東インド会社の医師に任命され、1674年バタビアに赴任し、同年、長崎に渡来し、重病の将軍徳川家綱を診察、治療した。彼は鍼(はり)や灸(きゅう)について記載刊行した最初の西欧医師であった。日本からバタビアに帰ったのち、植物学に没頭し、いくつかの新種植物を発見した。バタビアで死去。

中山 沃]

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