ランドシュタイナー(読み)らんどしゅたいなー(英語表記)Karl Landsteiner

デジタル大辞泉 「ランドシュタイナー」の意味・読み・例文・類語

ランドシュタイナー(Karl Landsteiner)

[1868~1943]オーストリアの病理学者ABO式血液型発見し、輸血法に貢献。のち、MN式血液型Rh因子も発見した。1930年ノーベル生理学医学賞受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ランドシュタイナー」の意味・読み・例文・類語

ランドシュタイナー

  1. ( Karl Landsteiner カール━ ) オーストリアの病理学者。ABO式の人間血液型を発見、輸血法を確立した。一九三〇年ノーベル生理学・医学賞受賞。四〇年にはA=S=ウィナーとともにRh式血液型のRh因子を発見した。(一八六八‐一九四三

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ランドシュタイナー」の意味・わかりやすい解説

ランドシュタイナー
らんどしゅたいなー
Karl Landsteiner
(1868―1943)

オーストリアの病理免疫学者。1891年ウィーン大学を卒業して医師となり、ワイクセルバウムAnton Weichselbaum(1845―1920)のもとで病態生理学を専攻した。1901年に、ヒトの血液を同種血球凝集反応で、ABC(CはいまのO)の3群に分類して、血液に個人的区分のあることを発表し(発見は1900年)、1902年にAB型も発見した。その後の研究と相まって、従来副作用に悩ませられた輸血法が、安全に行われるようになった。1911年から1919年まで彼はウィーン大学教授を務めた。1922年招かれてロックフェラー研究所(現、ロックフェラー大学所員となり、アメリカに帰化した。1927~1928年に、レビンPhilip Levine(1900―1987)とともにMN式血液型を発表し、1940年には、ウィーナーとともに、アカゲザルrhesus monkeyの血球とヒトの血球に共通な抗原のあることを発見した。rhesusの頭文字をとって、これをRh因子と名づけ、大部分のヒトはRh因子をもち(+)、まれにこれをもたないヒト(-)があることが判明した。1930年、血液型発見の業績でノーベル医学生理学賞を受け、その他多くの内外の賞や大学名誉学位を受けた。

古川 明]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android