リビングウイル(読み)りびんぐうぃる(その他表記)living will

翻訳|living will

デジタル大辞泉 「リビングウイル」の意味・読み・例文・類語

リビング‐ウイル(living will)

自分意思決定・表明できない状態になったときに受ける医療について、あらかじめ要望を明記しておく文書。たとえば、持続的植物状態になった場合に延命医療を希望しない、などの意思を伝えることができる。生前遺書LW。→事前指示書
[補説]家族などが本人日頃言動から判断した意思を推定意思、本人に代わって家族などが示すものを代理意思という。

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精選版 日本国語大辞典 「リビングウイル」の意味・読み・例文・類語

リビング‐ウイル

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] living will ) 将来病気・負傷で末期状態になった際に人工呼吸装置などによる延命のための治療を拒否し、自然に死を迎えることを希望する旨を表明した文書。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「リビングウイル」の意味・わかりやすい解説

リビング・ウィル
りびんぐうぃる
living will

自分の終末期医療に関して、判断力のあるうちに意思表示しておく指示書。具体的には、生命維持装置の使用を拒否する、あるいは疼痛(とうつう)など苦痛の除去治療についての希望などで、文字通り「生前の(リビング)意思表示(ウィル)」である。尊厳死の法制化を目ざしている日本尊厳死協会では、これを「尊厳死の宣言書」とよぶ。また、国立長寿医療研究センターでは、終末期に希望する医療について「私の医療に対する希望(終末期になったとき)」として調査票に記載したものを病院が保管しておき、実際に終末期を迎えて自分自身で治療方針を判断できなくなった場合に、家族や担当医師に提示して本人の意思にそった医療を行う取り組みを始めている。

[編集部]

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百科事典マイペディア 「リビングウイル」の意味・わかりやすい解説

リビングウィル

延命治療を拒否するという意思を生前に書面で表明しておくこと。不治の病で死期が迫っているときは延命措置を拒否する,数ヵ月以上にわたり植物状態になったときは生命維持装置を取りはずすなどがその内容。1998年に厚生省の〈末期医療に関する意識調査検討会〉が行った調査によれば,痛みをともなう末期状態での延命治療について,70%の人が〈やめたほうがいい〉または〈やめるべきだ〉と回答している。→尊厳死
→関連項目クオリティ・オブ・ライフ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リビングウイル」の意味・わかりやすい解説

リビングウイル
living will

意思決定能力のあるうちに自分の末期医療の内容について希望を述べること。単なる延命治療を事前に拒否する意図で行なわれる。日本尊厳死協会の入会の誓約書「リビングウイル」では,病気が不治であり,かつ死期が迫っていると診断された場合,(1) 延命措置は一切断る,(2) 苦痛を和らげる処置は最大限施してよく,そのため麻薬などの副作用で死期が早まってもかまわない,(3) 数ヵ月以上にわたって植物状態に陥ったときは,一切の生命維持装置を止めること,の要望を宣言する形になっている。

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