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植物状態 しょくぶつじょうたい

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

植物状態
しょくぶつじょうたい

脳外傷や脳血管性病変,脳腫瘍などによって重い脳障害を起こしたのち,呼吸や循環などの機能だけを残して生存し続ける状態。遷延性意識障害ともいう。1972年にブライアン・ジェネットとフレッド・プラムが,医学誌『ランセット』誌上で初めて報告した。

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知恵蔵2015の解説

植物状態

思考や運動を司る大脳皮質の働きは失われるが、呼吸、循環など生命維持に必要な脳幹部が機能している状態。正しくは遷延性意識障害。脳外傷、脳卒中などで、年間7000人も発生。日本脳神経外科学会は、自力では動けず、食べられず、意味のある言葉をしゃべれない、意思の疎通ができないなどの状態が3カ月以上続く場合と定義している。平均3年程度の余命だが10年以上生きる患者も少なくない。電気信号器で脊髄や脳に刺激を与える治療法で回復する例もあり、注目される。

(田辺功 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

しょくぶつ‐じょうたい〔‐ジヤウタイ〕【植物状態】

脳の機能障害によって、呼吸・循環・消化機能は正常に近いが、意思の疎通や自力での移動・食事・排泄ができず、目で物を追っても認識せず、声は出すが意味のある発語ができないなどの状態が3か月以上続くこと。遷延性意識障害。

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百科事典マイペディアの解説

植物状態【しょくぶつじょうたい】

植物性(自律)神経系に支配される植物性機能,すなわち呼吸,循環,消化などは正常なのに,運動,感覚が麻痺(まひ)し,意識を失って回復の見込みが全くない状態が3ヵ月以上続く場合と定義される。
→関連項目クオリティ・オブ・ライフ脳死脳低体温療法バイオエシックスリビングウィル

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大辞林 第三版の解説

しょくぶつじょうたい【植物状態】

何らかの脳損傷により大脳機能が失われ、自力で動けない、自力で食事ができない、失禁状態、目で物を追うが確認できない、声は出すが意味のある発語ができない、ほとんど意思疎通ができないなどの状態が、治療にもかかわらず三か月以上続く状態。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

植物状態
しょくぶつじょうたい
vegetative state

遷延性意識障害、持続的意識障害のこと。持続的植物状態persistent vesetative stateなどともいわれる。「persistent vesetative state」ということばは、1972年に反応が長期間みられない患者に対しての概念として使われ始めた。正常な生活をしていた人が、なんらかの脳損傷によって、自力で動くことができない、自力で食事をとることができない、尿失禁状態となる、目で目的物を追うが認識できない、簡単な命令(口を開けなど)にはやっと応ずるが、それ以上の意思の疎通はない、声は出るが意味のあることばはいえないなどの状態が、どのような治療によっても改善することがなく、3か月以上続く場合と定義されている。単に患者の状態だけをさして「植物人間」とよばれたこともあったが、これは正しい病状を表したことばではない。頭部外傷脳血管障害に対する医療の進歩・発展につれて、前述の状態でも長く生存でき、生命の延長が可能なこととなった。しかし、人間としての意思、尊厳にかかわる問題として、あるいは家庭的、経済的に重大な負担を家族に与える点などの面から、医学的のみならず社会学的にも大きな問題を提示している。[渡辺 裕]

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世界大百科事典内の植物状態の言及

【死】より

…ただ脳死をもって人の死とするかについては,法の制定に際し国会でも論議が交わされたが,明確な合意を得るにはいたらなかった。 脳死に関して,しばしば混同されるものに,いわゆる植物状態がある。この両者はまったく異なる。…

【植物人間】より

…脳の外傷や脳の病気などで意識のない状態となり,入院して強力な治療を受けて一命をとりとめたものの,意識がもどらない状態になった人間のこと。〈植物〉とは,植物のように動かないということではなく,〈植物性機能だけが働いていて,動物性機能が働いていない状態〉のことをさし,このような状態をさして1972年以後,〈植物状態〉というようになった。 人間の営む働き(機能)を,生理学の教科書では伝統的に二つに大きく分けてきた。…

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