リボン(読み)りぼん(その他表記)ribbon

翻訳|ribbon

デジタル大辞泉 「リボン」の意味・読み・例文・類語

リボン(ribbon)

幅の細いひも状の織物帽子・頭髪・衣服や贈答品などの装飾のほか、手芸材料として用いる。
新体操で用いる手具の一。帯状布。→新体操
タイプライタープリンターなどの、インクをしみこませた印字用のテープインクリボン

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「リボン」の意味・読み・例文・類語

リボン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] ribbon )
  2. 絹などで細長くテープ状に織った装飾用の布。髪飾りとしたり、帽子に巻いたり、贈答用の包装に用いたりする。
    1. [初出の実例]「まがれいとは〈略〉三つ打に編み、其髪の先をリボンと云ふ細長の小切にて結び」(出典:洋式婦人束髪法(1885)〈村野徳三郎編〉)
  3. タイプライターやプリンターなどの印字に用いる、インクをしみこませたり塗付したりしたテープ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リボン」の意味・わかりやすい解説

リボン
りぼん
ribbon

テープ状の織物。女性や子供の装飾品、アクセサリーとして衣服や帽子、頭髪に結び付けたり、贈答品にかけたり、勲章につける。幅は2ミリメートルぐらいから、30センチメートル以上のものまである。

[市川久美子]

歴史

ササン朝ペルシアの、アルデシール1世の叙任式(226)に王権のしるしとして天使が王に錫(しゃく)とリボンのついた王冠を授与する図が残っているが、中世でも格言や標語を書いたリボンが権威の象徴として用いられた。勲章のリボンはその名残(なごり)であろう。古代ギリシア・ローマ時代には、すでに頭髪をリボンとピンで美しく結っている。中世になると、男子もリボンを用いるようになり、襟や袖口(そでぐち)などもリボンで飾っていた。日本にリボンがもたらされ一般に使用されたのは明治以降であるが、それ以前も、外国奉行(ぶぎょう)だった山鹿(やまが)素行(江戸時代の儒者、兵法学者)が入手し日本で加工したうえ愛用した陣羽織の袖口には、二重のリボンがフリルのようについていたという。

[市川久美子]

素材と種類

サテンタフタベルベットグログランなどの絹織物、綿のサテンやオーガンジー、レースなど綿織物、さらに化学繊維、金・銀ラメ、ナイロン・レース、ポリエステル・レース、あるいは不織布など、素材はさまざまである。種類も豊富で、無地、縞柄(しまがら)、花柄、水玉、レースなど多種多様。

 また、リボンで造花をつくるリボン・フラワーや、リボンを糸のかわりに使うリボン刺しゅうなどもある。

[市川久美子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「リボン」の意味・わかりやすい解説

リボン
ribbon

薄地の細い幅の織物で,おもに髪や帽子,衣服,履物などの装飾や商品の包装などにも用いられる。絹,サテン,タフタ,ビロードモアレレーヨンなど素材や織り方は種類が多い。リボンはすでに古代ギリシアで使われており,女性の小さくまとめた髪形に飾りとしていた。中世でも衣服の衿元や縁などに,装飾とその部分を他と区別するために縁どりとして用いられた。騎士は身分をあらわすために首や肩からリボンをかけ,勲章を吊るした。リボンを織る機械がいつごろつくり出されたかは不明であるが,17世紀には普及していたとみられ,オランダでは1620年ごろ使用していたという。リボンが容易につくり出されるようになって,17世紀にはリボンがふんだんに使われた。男性のはくスカート状のラングラーブrhingraveと呼ばれる下衣には,いたるところにリボン飾りがつけられ,靴にもバラの形にしたリボンがつけられた。18世紀の女性のロココ・スタイルには装飾としてのリボンが欠かせなかった。帽子にさえも6ヤード(約5.5m)のリボンを使ったと記録されている。以来,リボン飾りは女性や子ども服の装飾には不可欠のものであったが,現代では衣服自体の装飾よりも帽子や髪飾,持ち物,履物などアクセサリーとして使われている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リボン」の意味・わかりやすい解説

リボン
ribbon

各種繊維の主として装飾用の長い細幅織物。普通平織または繻子 (しゅす) 織 (→サテン ) で,密度の粗い透かしを生かしたものから,タフタ様の密度の高いものまであり,色無地,プリント,文様,刺繍入り,また二重織による表裏で柄の異なったものなどきわめて多様である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

パソコンで困ったときに開く本 「リボン」の解説

リボン

オフィス2007から採用された操作インターフェースで、ウィンドウズ8でも採用されています。メニューとツールバーを組み合わせた外見で、機能別に分類されたボタン類の表示を作業内容に応じて切り替えて使います。⇨インターフェース、ツールバー

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

岩石学辞典 「リボン」の解説

リボン

岩石表面にのみ用いられる二次元の細い帯.例えばslate ribbonのように,鉱物あるいは岩石の表面にみられる平行な筋または細い帯の一つの組(set)をいう[Robert, et al. : 1983].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「リボン」の解説

リボン

2007 Microsoft Office systemで採用された新しいインターフェイスで、タブ型のツールバー。従来のメニューとツールバーに代わるもので、目的別のボタンが配置されたパネル上のアイコンを使って操作する。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「リボン」の解説

リ・ボ・ン

日本のポピュラー音楽。歌は女性歌手でタレントの堀ちえみ。1985年発売。作詞:三浦徳子、作曲:松田良。

りぼん

株式会社集英社が発行する少女向けコミック誌。月刊。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android