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レイスネル Reisner, Mikhail Andreevich

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

レイスネル
Reisner, Mikhail Andreevich

[生]1868
[没]1928
ロシアの法学者。 1917年までペテルブルグ大学私講師。 L.ペトラジツキーの心理学的法理論の後継者で,その立場から法律の心理学的実在を主張し,革命後の若いマルクス主義法学者たちによる「法律が階級闘争の産物」という主張を非難した。また一方では,マルクスの論じた法はイデオロギーであって,生産関係と密接な依存関係があることを認めた。

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世界大百科事典 第2版の解説

レイスネル【Mikhail Andreevich Reisner】

1868‐1928
ソ連邦初期の代表的法学者,社会学者。貴族出身で1905年のロシア革命時にマルクス主義者となり,ボリシェビキ党に加わる。十月革命後,1918年憲法の起草,社会主義社会科学アカデミー(のち共産主義アカデミー)の創設に参加。国内戦期にはバルチック艦隊などの政治部長として活動した。法学者としては,ペトラジツキー,L.クナップの法心理学説を継承し,これをマルクス主義のイデオロギー論と結びつけて,国家と宗教,国家と法に関する社会心理学的イデオロギー分析を行い,多くの業績を残す。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

レイスネル
れいすねる
Михаил Андреевич Рейснер Mihail Andreevich Reysner
(1868―1928)

旧ソビエト初期の法学者。1918年に社会主義アカデミー(後の共産主義アカデミー)の創立発起人となる。革命期における大衆的法創造の経験に着目しつつ、ペトラジツキーの心理主義理論をマルクス主義的に再構成しようとする立場から、伝統的な法の背後に生成してくるプロレタリアートの革命的法意識(階級的な「直観法」)の意義を強調するとともに、初期ソビエト法をプロレタリア的直観法=労働法、ブルジョア的直観法=民法、および農民的直観法=土地法といったモザイクをなす一つの法秩序と説明した。パシュカーニスら1920年代マルクス主義正統派からは批判されたが、近年、社会主義諸国における法概念の再検討に絡んでその業績を見直そうとする動きもある。主著に『ペトラジツキー理論、マルクス主義および社会的イデオロギー』(1908)、『法、われわれの法、他人の法、一般法』(1925)などがある。[大江泰一郎]

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