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レイテ戦記 レイテせんき

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世界大百科事典 第2版の解説

レイテせんき【レイテ戦記】

大岡昇平長編小説。1967年から69年にかけて《中央公論》に連載され,71年中央公論社より刊行。44年10月,フィリピン奪回を目指してレイテ島に上陸した圧倒的アメリカ軍を迎え撃ち,敗れ去ってゆく日本の兵士たちの悲劇を精細克明に記述する。日米双方の膨大な史料を駆使し,戦史の骨格を冷静に把握すると同時に,戦闘の細部をダイナミックに描き出しているところに特色がある。厳正を期する歴史家の知と,死者の鎮魂を願う文学者の心情とが一体となって創り出された戦争文学の傑作であり,フィリピンにおける戦争体験を核心とする大岡文学の頂点を形づくっている。

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デジタル大辞泉の解説

レイテせんき【レイテ戦記】

大岡昇平による戦記文学作品。昭和42年(1967)から昭和44年(1969)にかけて「中央公論」誌に連載。膨大な資料や生存者からの聞き取りをもとに、太平洋戦争で膨大な死者を出したレイテ島での戦闘を描いた作品。発表後に新たに公開された資料に基づき、改稿を続けた著者の代表作であり、本作により第13回毎日芸術賞を受賞した。

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世界大百科事典内のレイテ戦記の言及

【大岡昇平】より

…48年この経験を書いた短編《俘虜記(ふりよき)》(合本《俘虜記》では《捉(つか)まるまで》と改題)で文壇に登場,次いで禁欲的な恋愛小説《武蔵野夫人》(1950),敗軍下の戦場での神と人肉食の問題を取りあげた《野火》(1951)を発表,戦後文学を代表する作家の一人となった。その後は評伝《朝の歌――中原中也伝》(1958),《富永太郎の手紙》(1958‐60)で自己の青春に強い影響を及ぼした詩人たちの生涯を確かめ,また《花影》(1958‐59)で無垢な女性の死を描くなど,孤独な人間の生を追求していたが,60年代に入って敗軍の将を主人公とした歴史小説《天誅組》(1963‐64),《将門記》(1965)を発表,続いて大作《レイテ戦記》(1971)を完成した。これは大岡文学の特徴である明晰な思考,精緻な考証,鋭利繊細な人間省察,そして古典的な倫理意識が渾然一体となって表現された秀作である。…

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