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レプトセファルス leptocephalus

大辞林 第三版の解説

レプトセファルス【leptocephalus】

ウナギ類などの、体が柳の葉に似た葉形幼生のこと。ウナギではこのあと変態してシラスウナギとなる。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

レプトセファルス
れぷとせふぁるす
leptocephalus

カライワシ下区Elopomorphaの魚類の後期仔魚(しぎょ)の名称。葉形(ようけい)幼生ともいい、体が比較的大きくて柔らかく、透明でヤナギの葉のように左右に薄い形態をしている。ウナギ、アナゴ、ウツボ、ハモ、ウミヘビ、フクロウナギ、フウセンウナギなどウナギ目の仔魚が代表的であり、尾びれが、基底の長い背びれおよび臀(しり)びれと完全に連なる。ほかにカライワシ、イセゴイなどのカライワシ目、ギス、ソトイワシなどのソトイワシ目、トカゲイワシ、ソコギスなどのソコギス目魚類などの仔魚のレプトセファルスは、尾びれが二叉(にさ)し、背びれや臀びれの基底が短い。
 体が伸びる時期のレプトセファルスは、体表にわずかの色素があるだけで、あごにはプランクトンをとるための細くて長い歯がある。この末期には全長は最大となり、普通5~10センチメートル、大きなものでは20センチメートルを超える。南アフリカの沖合水深340メートルで捕獲された、ソコギス類と考えられるレプトセファルスは、体長184センチメートルもあり、仔魚として最長の記録である。ウナギの場合では、生まれて間もない仔魚は全長数ミリメートルで、2日ほどで10ミリメートル前後のレプトセファルス仔魚になり、60ミリメートルぐらいまで成長し、変態してシラスウナギになる。
 レプトセファルスは最大になったころに幼歯が抜けだし、浮遊生活から底生生活へと移行して変態する。変態中に体は丸みを帯びながら縮小し、メラニン色素(黒色色素)が発達して体が不透明となる。ひれも発達し、新しく歯が生えて変態を終え稚魚となる。変態中は底土に潜入して餌(えさ)をとらない。孵化(ふか)から伸長末期までの期間は、長いもので1年またはそれ以上に及ぶ。しかし、一般に変態期間は短くて、アナゴ類では1か月前後、ウミヘビ類では1週間のものもある。レプトセファルス期間が長いことと、この間の仔魚の体が大きく、扁平(へんぺい)であることは、仔魚が海流によって広い範囲に運ばれて、その種の分布域を広める効果がある。また透明な体は目だたないため、捕食者にみつかりにくい。[落合 明・尼岡邦夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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