レユニオン(英語表記)Réunion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レユニオン」の意味・わかりやすい解説

レユニオン
Réunion

インド洋南西部,マダガスカル島東方約 680kmにあるフランスの海外県。県都サンドニ。レユニオン島全域からなる。カルデラ型の火山島で,中央高地には最高点のピトンデネージュ(3069m)があり,三つのカールが取り囲む。南東貿易風地帯にあり,南東部は多湿,北西部は乾燥する。年平均気温はサンドニで 24℃。山地は涼しく冬の高山には積雪もみられる。1513年ポルトガル人マスカレナスが到来,当時は無人島であった。その後一時オランダの支配下にあったが,1642年フランスが占領し,ブルボン島と名づけ,植民を開始した。1793年現在名に改称,1946年からフランスの海外県となった。主産業はサトウキビ栽培と製糖業で,主要輸出品は砂糖をはじめラムバニラゼラニウム油,チャ(茶)など。ほかにタバコ,マニオクなどを産する。ピトンデネージュとそれを囲むカールおよび外輪山はレユニオン国立公園に指定されており,2010年世界遺産の自然遺産に登録された。住民はアフリカ人,マダガスカル人,中国人,マレーシア人,白人など。1886年開港の人工港ルポールからマダガスカルとフランスに航路が通じ,サンドニ東方のローラン・ギャロス国際空港からパリ航空路が通じる。面積 2520km2。人口 85万2000(2011推計)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android