昔話。兄弟の葛藤(かっとう)を主題にした昔話の一つ。父親が兄弟3人を修業に出す。それぞれ仕事を身につけて帰る。長男と次男は職人あるいは商人になるが、末子の三男は盗人の名人になり、兄弟中第一の稼ぎ頭になる。この盗人型のほか、三男が不思議な宝物を手に入れて帰り、その力で成功するという宝物型もある。
アジア、ヨーロッパを中心に、世界的に分布する昔話で、外国には4人兄弟になっている例も多い。兄弟が技の競争をする型の話もある。日本には、化け物のいる山に木の実を取りに行く化け物退治型もあり、3人目に行った末弟が、化け物を退治し、兄たちも助けてくることになっている。本来は、相続者を定めるために、兄弟の力量を計ることを主題にした昔話であろう。
日本には、成功者を跡取りにするという例も多く、その場合は、たいてい、家族制度を反映し、長男を成功者としているが、世界的には末弟の成功に特色があり、日本でもそれが原型であったろう。盗人型の類話は、グリム兄弟の昔話集などヨーロッパにもあり、盗みの趣向が文芸的に興味深い要素であったことをうかがわせている。
[小島瓔]
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