三業地(読み)サンギョウチ

デジタル大辞泉 「三業地」の意味・読み・例文・類語

さんぎょう‐ち〔サンゲフ‐〕【三業地】

三業1営業許可された特定地域。→二業地

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精選版 日本国語大辞典 「三業地」の意味・読み・例文・類語

さんぎょう‐ちサンゲフ‥【三業地】

  1. 〘 名詞 〙 料理屋待合芸者屋の三業がともに営業することを許可された一定の地域。〔社交用語の字引(1925)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三業地」の意味・わかりやすい解説

三業地
さんぎょうち

芸妓(げいぎ)屋、待合(まちあい)、料理店からなる三業組合同業組合一種)が組織されている区域。これらの営業は、警察署の認める指定地に限られたため(現在は公安委員会の監督下で営業地は制限される)、三業の営業許可地であることを示す称呼となった。一般名称として使うほか、地域名を冠して○○三業地という。三業組合は、明治初年に遊廓(ゆうかく)で貸座敷引手茶屋娼妓(しょうぎ)の三者が結成したのが先で、京都先斗(ぽんと)町では芸妓、小方を加えて五業組合をつくったこともあったが、遊廓と花柳界の勢力交替により、三業地は花柳街をさすことになった。なお、待合を除く二業組合の土地を二業地という。

原島陽一]

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改訂新版 世界大百科事典 「三業地」の意味・わかりやすい解説

三業地 (さんぎょうち)

料理屋,待合,芸妓屋の3業が集まって営業している地域の俗称。その営業には公安委員会(第2次大戦までは警察署)の許可が必要であることと,3者が合流して三業組合(同業組合の一種)を組織していることにより,三業地と呼んで特殊地帯であることを表した。芸妓の斡旋や料金の決済などの事務処理のため,検番を置くことが多い。三業から待合の抜けた所では二業組合となり,そこを二業地という。花柳街とほぼ同義に用い,20世紀前半における市街地の主要な遊興地帯であった。
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百科事典マイペディア 「三業地」の意味・わかりやすい解説

三業地【さんぎょうち】

料理屋・芸者置屋・待合の3種の営業が許可されている区域の俗称。前2者のみの許可地を二業地という。

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