ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「上泉伊勢守」の意味・わかりやすい解説
上泉伊勢守
かみいずみいせのかみ
[没]天正1(1573).大和,柳生
室町時代後期の兵法家。名は秀綱,のち信綱。上野箕輪城主長野業盛に仕え,愛洲陰流刀槍を学び,神陰流を創始した。永禄6 (1563) 年2月業盛の死後,武田信玄に仕えたが,剣法修行のため諸国遊歴の旅へ出た。門人には,柳生宗厳,疋田文五郎,神後伊豆守らがおり,いずれも一派を形成した。特に柳生宗厳の新陰流がその子宗矩にいたって江戸幕府の保護のもとに強大になると,上泉伊勢守は剣聖と仰がれ,近世武術の祖といわれるようになった。 (→塚原卜伝 )
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