上縁(読み)うわえん

精選版 日本国語大辞典 「上縁」の意味・読み・例文・類語

うわ‐えんうは‥【上縁・上椽】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 座敷の外にある細長い縁側の一種。下縁に対するもの。下縁は板敷であったが、これには畳が敷かれていた。縁頬(えんがわ)畳縁
  3. 江戸時代、奉行所法廷の一部をいう。御目見以下の御家人陪臣僧侶、御目見医師、神職、御目見町人などが着席したところ。当時は身分により出廷した者のすわる場所が区別されていた。下通(したどお)り。椽頬。畳椽。
    1. [初出の実例]「一願人触頭、触頭代役、大目付役共 上椽」(出典:徳川禁令考‐前集・第五・巻四二・文政一一年(1828)一〇月)

うわ‐べりうは‥【上縁】

  1. 〘 名詞 〙 上のへり。上部ふち
    1. [初出の実例]「具足の威(おどし)濃藍で、〈略〉そして胴の上縁(ウハベリ)は離山路(はなれやまみち)で簡単(あっさり)囲まれ」(出典武蔵野(1887)〈山田美妙〉上)

じょう‐えんジャウ‥【上縁】

  1. 〘 名詞 〙 上側のふち。うわべり。⇔下縁(かえん)
    1. [初出の実例]「片側は平たい石を積んだ塀で、上縁からオリーブの枝が覗いていた」(出典:地中海の漁港(1967)〈小川国夫〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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