不味い(読み)マズイ

デジタル大辞泉 「不味い」の意味・読み・例文・類語

まず・い〔まづい〕【不味い】

[形][文]まづ・し[ク]
味が悪い。うまくない。「冷めると料理が―・くなる」「こんな―・いものが食えるか」⇔うまい
(「拙い」とも書く)下手だ。つたない。「―・い絵」⇔うまい
醜い。みっともない。「―・い顔」
ぐあいが悪い。不都合である。「話を聞かれると―・い」⇔うまい
[派生]まずさ[名]
[類語]下手つたないへぼ下手くそから下手からっ下手稚拙拙劣拙悪未熟幼稚不細工無器用不得手不得意たどたどしいぎこちない

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「不味い」の意味・読み・例文・類語

まず・いまづい【不味】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]まづ・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. 味が悪い。食べるには耐えない味である。うまくない。
    1. [初出の実例]「あぢなし〈食物の味ひうすき也〉〈略〉東国にて、まづいと云」(出典:物類称呼(1775)五)
  3. ぐあいが悪い。不都合である。
    1. [初出の実例]「付合の女郎買ぐらゐをしたと言って、かならず麁情(マヅク)思はねへがいいヨ」(出典:人情本・英対暖語(1838)四)
    2. 「途で又逢ふてもまづい」(出典:門三味線(1895)〈斎藤緑雨〉二一)
  4. 醜い。みっともない。興ざめである。
    1. [初出の実例]「母の文まづい顔してよんで居る」(出典:雑俳・柳多留‐一〇(1775))
  5. 下手(へた)である。つたない。劣っている。
    1. [初出の実例]「剣御祓の経りし板行〈龍眠〉 名のみして海道一のまづいもの〈亀成〉」(出典:俳諧・江戸新八百韻(1756))
  6. ずるい。狡猾(こうかつ)である。
    1. [初出の実例]「男といふ者ア、まづいもんだアよ」(出典:洒落本・道中粋語録(1779‐80頃))

不味いの派生語

まず‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

不味いの派生語

まず‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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