乗光寺(読み)じようこうじ

日本歴史地名大系 「乗光寺」の解説

乗光寺
じようこうじ

[現在地名]小山町生土

生土いきど集落の西部にあり、雲居山と号し、臨済宗円覚寺派。本尊は滝見観音。宝暦五年(一七五五)の雲居山乗光寺記録(乗光寺文書)によれば、応安五年(一三七二)庵明聴を開山、大森頼明を開基として創建され、七世の時、大森定頼が北条早雲に相州小田原を追われたために断絶したが、八、九〇年後に大森頼直が中興し、慶安二年(一六四九)に鎌倉円覚寺末寺となったという。歴代住持の墓地には「開山菴和尚四月十五日示寂」と刻まれた開山塔や、二世外峯明雲・三世友石明訓の宝篋印塔があり、友石のものには文安元年(一四四四)四月二七日の銘がある。


乗光寺
じようこうじ

[現在地名]小矢部市八和町

真宗大谷派。横根山と号し、本尊阿弥陀如来。江戸時代初期まで加賀横根よこね(現石川県津幡町)にあり、弘長元年(一二六一)真敬の創建という(貞享二年寺社由緒書上)。また一説親鸞に帰依した佐々木高綱(真西)相窪あいくぼ(現津幡町)に開創し、五世のとき横根に移ったともいう(河北郡誌)応仁(一四六七―六九)頃、蓮如が赴いたという「乗ママト云フ坊」(蓮如上人縁起)は横根の乗光寺とみられる。「天文日記」天文一〇年(一五四一)四月二一日条に磯部衆として乗光寺がみえる。同一二年一一月一三日には「横根乗光子慶勝」が、同一七年五月一八日には乗光寺代として順心が石山本願寺に上番している(同書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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