日本歴史地名大系 「京都御役所向大概覚書」の解説
京都御役所向大概覚書
きようとおんやくしよむきたいがいおぼえがき
七巻
成立 享保二年
原本 国立国会図書館
写本 京都大学国史研究室・東京大学史料編纂所
解説 近世初期から中期にかけて京都を中心に畿内・近江・丹波・播磨八ヵ国の政治・経済・宗教等を調査収録したもの。京都町奉行所が編纂に関与し翌年以降に加筆、修補されたものと推量される。第一巻は禁裏・公家関係の記事、第二巻は京都洛中洛外の民政、第三巻は八ヵ国の幕領について代官支配の規模・経済、第四巻は諸役所の証文・制札など、第五巻は寺社関係、第六巻は京都の町人について、第七巻は武家諸法度以下の諸法令、京都周辺部の調査記事等がそれぞれ中心的な内容となっている。殊に第六巻の京都町人の活動に関する記述は、「京羽二重」(貞享二年)等の地誌と合わせ用いることによって、いっそうの効果を導き出すことができよう。
活字本 清文堂出版株式会社(上・下、昭和四八年)
京都御役所向大概覚書
きようとおんやくしよむきたいがいおぼえがき
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報