人工芝(読み)ジンコウシバ

デジタル大辞泉 「人工芝」の意味・読み・例文・類語

じんこう‐しば【人工芝】

芝生に似せてつくった、合成樹脂製の敷物野球場などで使う。

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精選版 日本国語大辞典 「人工芝」の意味・読み・例文・類語

じんこう‐しば【人工芝】

  1. 〘 名詞 〙 合成繊維で作った芝。ナイロンポリプロピレンポリ塩化ビニリデンポリエチレンなどを素材としたもの。一九五六年アメリカで開発された。人工芝生。〔マイ・ステレオ作戦(1970)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「人工芝」の意味・わかりやすい解説

人工芝 (じんこうしば)

化学繊維を織物基布に植毛する(タフト・タイプ)か,化学繊維を編み立てる(ニット・タイプ)ことによって芝に類似の形状をもたせた敷物。繊維素材には耐久性に富み柔らかいナイロンおよびポリプロピレンが多く使用されている。

 スポーツ用では人工芝の下部にクッション材を接着し,人体への安全に留意されている。1965年に完成したアストロドーム(アメリカのヒューストンにある屋根付き球場)に66年1月12万平方フィート(約1万1000m2)敷設された(アストロターフ)のを皮切り各国に広まり,現在では,野球場,アメリカン・フットボール場,サッカー場,フィールドホッケー場といった各種スポーツ用から幼稚園・学校のグラウンド,公共施設・一般家庭のベランダ用にいたるまでさまざまな用途に幅広く使用されている。日本の野球場でも,78年に東京の後楽園球場に初めて使われ,西武所沢球場などでも採用,その後のドーム球場の相次ぐ建設でプロ野球界では広く普及した。人工芝がこのように定着した理由として,まずスポーツ用の場合は,天然芝に比べ維持管理にほとんど手がかからず年間を通じて高い頻度で利用でき経済的であること,エバーグリーンであること,雨のあとも早くゲームを開始できること,催物など他の目的にも使用できることが挙げられる。とくに近年は透水性人工芝も開発されている。

 一方,一般家庭では屋外カーペットとして普及している。これは,雨風にさらされても変色変質が少ないこと,ベランダや屋上のコンクリートの上に敷けばけがを防止できることなどの利点があるためである。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「人工芝」の意味・わかりやすい解説

人工芝
じんこうしば

カーペットの技術を応用してつくった合成繊維の芝生。アメリカではタフテッドマシン(量産織機)の開発でカーペットとして誕生後、強力な素材を使うことによって1956年に初めて人工芝がつくられた。66年にテキサス州ヒューストンのアストロドーム屋内球場で採用され、その商品性が高く評価された。

 日本では68年(昭和43)に開発され、家庭用を中心に最初は高級品として扱われたが、76年に東京の後楽園球場で採用されてのち普及し、現在ではおもにテニスコート、球技場、ビルの屋上、レジャー施設などで多く使われている。

 素材はナイロン、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリエチレンの4種類で、各素材は耐候性、耐水性、耐薬品性、耐久性、難燃性などに優れ、厳しい条件や環境にも耐えられるのが特徴である。繊維の長さはスポーツ用で12ミリメートル、家庭用で8ミリメートルが標準的な規格である。タイプには一般工事用、植え込み用、置き敷き用の3種類がある。

[能仁 照]

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家とインテリアの用語がわかる辞典 「人工芝」の解説

じんこうしば【人工芝】

合成樹脂で芝生のように作ったマット。天然の芝にくらべ手がかからないため野球場などで用いる。

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