人間の運命(読み)ニンゲンノウンメイ

デジタル大辞泉 「人間の運命」の意味・読み・例文・類語

にんげんのうんめい【人間の運命】

芹沢光治良による自伝的長編小説。3部14巻からなり、昭和37年(1962)から昭和43年(1968)にかけて刊行。昭和40年(1965)、第15回芸術選奨文部大臣賞受賞。のちに加筆・推敲され全16巻となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「人間の運命」の意味・わかりやすい解説

人間の運命
にんげんのうんめい

芹沢光治良(せりざわこうじろう)の長編小説。1962~68年(昭和37~43)、全14巻、新潮社刊。主人公森次郎が作者自身をモデルとした人物である点で自伝小説だが、他方、大正・昭和の激動の時代を背景に複数の人物の運命を描いている点で大河小説でもある。森次郎の沼津中学2年から書き起こされ、彼は苦学して東大を出、官吏となる。失恋体験、財界人の娘と結婚し、岳父援助パリに留学。帰国後、作家として活躍し、戦争の時代をくぐり抜け、戦後ペンクラブ代表となる。友人たちの運命と絡み合い、大正から昭和にかけての時代の生きた証言となっている。芹沢文学の集大成をなす作品

[山田博光]

『『人間の運命』全七冊(新潮文庫)』『『思い出すこと(1)~(16)』(『芹沢光治良作品集 月報』所収・1974~80・新潮社)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人間の運命」の意味・わかりやすい解説

人間の運命
にんげんのうんめい
Sud'ba cheloveka

ソ連の作家 M.ショーロホフ短編小説。 1956年発表。第2次世界大戦中,従軍作家として前線にあった作者の体験に基づいて創作した作品。

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