仲仕(読み)ナカシ

デジタル大辞泉 「仲仕」の意味・読み・例文・類語

なか‐し【仲仕】

港などで、船の貨物をかついで運ぶ作業員。「沖仲仕

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「仲仕」の意味・読み・例文・類語

なか‐し【仲仕・中仕】

  1. 〘 名詞 〙 港湾または河川で、船積み荷物を陸揚げする作業に従事する人足近世には、蔵仲仕、浜仲仕、鳶仲仕、沖仲仕などの種類があった。小揚げ仲背仲衆
    1. [初出の実例]「馬方中仕及争論、荷主に難儀致させ候は」(出典:御触帳‐延享二年(1745)四月二五日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「仲仕」の意味・わかりやすい解説

仲仕
なかし

港湾荷役労働者の一種戦前までの呼称で、現在は使われていない。本来は荷役業者と小揚(こあげ)(船荷を陸揚げする作業、またはそれに従事する労働者)との中にあって働くので、こうよばれた。1965年(昭和40)に制定された港湾労働法による「荷役労働者」で、アメリカのlongshoreman、イギリスのdock worker/dockerに相当する。

 業務内容は、港湾の埠頭(ふとう)または艀(はしけ)と本船との間の貨物移動、また本船内の倉口hatchと各船倉hold間の貨物移動、さらには船倉内での貨物の積み付け積み卸しである。とくに本船内の荷さばきを「船内荷役」という。船内荷役を専門に行う労働者が沖仲仕(船内労働者)である。港湾での荷役作業は、作業班を組んで行われ、その構成は取扱貨物や作業場所によって異なる。標準的なものは班長1人、小頭(こがしら)(甲板係)1人、クレーンを操作するウィンチマン2人、スリング係2人、積み付け係12人の計18人からなっている。

[土居靖範]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「仲仕」の意味・わかりやすい解説

仲仕【なかし】

港湾労働

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android