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仲仙寺古墳群 ちゅうせんじこふんぐん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

仲仙寺古墳群
ちゅうせんじこふんぐん

島根県安来市西赤江町にある仲仙寺の裏山にある古墳群で,このなかに,方形で,四隅に突出部のある珍しい形の古墳があるので有名である。1辺 30m,高さ 3mで頂部は平らになっており,斜面には平たい石を張りつけたように積んである。墳頂には土壙状の埋葬部が3,裾部に板石でつくった箱式棺3がある。出土遺物のなかに,古い形式の土師器 (はじき) があり,弥生時代から古墳時代にかけての墳墓として,古墳の初現的なものではないかと考えられ,畿内の古墳とは違った様相を示しているので注目される。

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国指定史跡ガイドの解説

ちゅうせんじこふんぐん【仲仙寺古墳群】


島根県安来(やすぎ)市西赤江町にある古墳群。安来市の西方を流れる飯梨川流域の低丘陵に位置する古墳群である。仲仙寺丘陵の尾根上にある仲仙寺支群と、その東方丘陵上ある宮山支群に分かれる。仲仙寺支群は四隅突出形(よすみとっしゅつがた)墳丘墓3基と方墳8基、円墳7基の18基で構成されていたが、宅地造成で8号墳および9号墳の2基を残して消滅した。発掘調査で、9号墳は高さ約3m、墳裾に扁平割り石をはりつけた四隅突出形墳丘墓であり、墳頂部には木棺を納めた埋葬施設3基のあることが判明した。3~4世紀ごろに築造されたと考えられる。8号墳は未調査だが、墳裾に扁平割り石がみられることから、四隅突出形墳丘墓と考えられる。1971年(昭和46)に国の史跡に指定された。宮山支群は、竪穴(たてあな)式住居跡1個、四隅突出形墳丘墓1基、前方後方墳2基、円墳1基、方墳2基で構成されていたが、現在前方後方墳1基が消滅している。四隅突出形墳丘墓は高さ2.5mで仲仙寺支群9号墳と同じような規模だが、埋葬施設は1基しかなく、古墳時代前期のものと推定される。1974年(昭和49)に追加指定され、名称も仲仙寺古墳群に変更された。JR山陰本線荒島駅からコミュニティバス「安来三中前」下車、徒歩約10分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

仲仙寺古墳群
ちゅうせんじこふんぐん

島根県安来(やすぎ)市西赤江町の仲仙寺裏と近接の宮山の丘陵に分布する古墳の総称。仲仙寺裏山は3群に分かれ、方墳11、円墳7があったが、現在は方墳2基を残すのみで、ほかは破壊、宮山支群は方墳3、円墳1、前方後方墳1(ほかに1基あったが消滅)からなる。このうち仲仙寺9・10号(1970年調査)と宮山4号墳(1974年調査)は、方形台状に造成した墳丘の四隅が対角線上に張り出す四隅突出型(よすみとっしゅつがた)方墳の著例で、斜面に貼石(はりいし)、墳裾(ふんきょ)に独特の石組列を巡らしている。仲仙寺9号墳は突出部を加え、長さ長辺で約28メートル、高さ約3メートルで、墳頂に土壙墓(どこうぼ)3、墳裾に箱式棺3があり、うち墳頂中央の大型墓壙(ぼこう)は碧玉管玉(へきぎょくくだたま)を伴う。10号墳(消滅)は、やや小型で墳頂と墳裾にあわせて13個の埋葬施設がある。宮山4号墳は方台部の上に盛り土を伴い、墳頂に大型土壙墓1があり、鉄刀を副葬する。いずれも墓壙上などから古墳時代初期の土師器(はじき)が出土する。宮山の消滅した1号墳は全長約60メートルの中期型の前方後方墳、その他は仲仙寺裏山の破壊された古墳も同様、中期ないし後期初めごろの小型古墳である。古墳出現前後にみられる地方色の強い特異な方墳を含む古墳群として、1971年(昭和46)国の史跡に指定、74年に宮山支群が追加指定された。[前島己基]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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