伊東陶山(読み)イトウ トウザン

20世紀日本人名事典 「伊東陶山」の解説

伊東 陶山(3代目)
イトウ トウザン

大正・昭和期の陶芸



生年
明治33(1900)年2月4日

没年
昭和45(1970)年3月6日

出生地
京都市

本名
伊東 信助

学歴〔年〕
京都市立美術工芸学校〔大正7年〕卒

経歴
粟田焼の2代目陶山長男祖父、父に陶技を学んだ。大正15年聖徳太子奉賛展に出品入選。昭和4年帝展に初入選、7年無鑑査、8年特選となった。13年3代目陶山を襲名した。このころ中国、朝鮮へ陶磁研究視察のため3回旅行をした。戦後日展に出品、昭和31、37年審査員に挙げられた。36年京都パリ交歓陶芸展に出品、37、38年現代美術京都秀作展に選抜された。


伊東 陶山(1代目)
イトウ トウザン

江戸時代末期・明治期の陶芸家(京焼)



生年
弘化3年4月10日(1846年)

没年
大正9(1920)年9月24日

出生地
京都・粟田口

本名
伊藤 幸右衛門

別名
幼名=重太郎

経歴
18歳より作陶に入り、亀屋旭亭らに師事。慶応3年京都粟田白川畔に開窯。京焼の改良を志し、明治24年本焼絵付の技術を完成。28年より陶山を名のる。29年京都陶磁器試験場・伝習所開設朝日焼復興や粟田焼の改良に貢献し、45年久邇宮家から陶翁の印を賜る。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「伊東陶山」の意味・わかりやすい解説

伊東陶山
いとうとうざん

京都の陶工で、明治から昭和にかけて3代が陶業を継承したが、初代が著名。

初代

(1846―1920)京都に生まれる。名は幸右衛門。亀屋旭堂(きょくどう)に陶法を学び、1867年(慶応3)に祇園(ぎおん)白川畔(はん)に開窯し、朝日焼の復興や粟田口焼(あわたぐちやき)の改良に努力した。とくに粟田口焼職工組合の組合長となってその発展の先頭にたち、海外輸出物を中心にして新生京焼の振興尽力し、自らは、染付や色絵陶に京都らしい雅趣のある作風をつくりあげ、1917年(大正6)には帝室技芸員にあげられた。なお2代は1938年(昭和13)没。3代は1970年(昭和45)没。

[矢部良明]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

朝日日本歴史人物事典 「伊東陶山」の解説

伊東陶山

没年:大正9.9.24(1920)
生年:弘化3(1846)
明治期京焼の陶工。名は重太郎,のちに幸右衛門。明治28(1895)年より陶山を名乗る。京都粟田口に生まれ,絵を円山派の画家小泉東岳に学び,文久3(1863)年,京都五条坂の陶工亀屋旭亭に師事し陶技を学ぶ。さらに3代高橋道八,幹山伝七,9代帯山与兵衛らの指導を受け,各地の窯場を巡った。慶応3(1867)年,京都粟田白川畔に開窯。京焼の改良を志し,明治24年には本焼絵付の技法を完成,同29年には京都に陶磁器試験場と伝習所を開設した。さらに36年には浅井忠,宮永東山らと陶器研究団体「遊陶園」を結成するなど京都陶芸界の発展に尽くした。大正6(1917)年,帝室技芸員となる。

(伊藤嘉章)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「伊東陶山」の解説

伊東陶山(初代) いとう-とうざん

1846-1920 幕末-大正時代の陶芸家。
弘化(こうか)3年4月10日生まれ。文久3年日本画から製陶に転じ,亀屋旭亭(かめや-きょくてい)に師事。慶応3年京都粟田(あわた)に窯をひらき,宇治朝日焼の復興,粟田焼の振興に尽力。明治17年から粟田陶磁器組合長をつとめ,技法の改良や輸出面に貢献した。大正6年帝室技芸員。大正9年9月24日死去。75歳。京都出身。前名は幸右衛門。

伊東陶山(3代) いとう-とうざん

1900-1970 大正-昭和時代の陶芸家。
明治33年2月4日生まれ。2代伊東陶山の長男。祖父と父に陶芸をまなび,昭和4年帝展に初入選,8年特選。13年父の跡をつぎ3代を襲名した。戦後は日展で活躍,審査員をつとめた。昭和45年3月6日死去。70歳。京都出身。京都市立美術工芸学校卒。本名は信助。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「伊東陶山」の解説

伊東 陶山(初代) (いとう とうざん)

生年月日:1846年4月10日
江戸時代;明治時代の陶工。帝室技芸員
1920年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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