日本大百科全書(ニッポニカ) 「佐藤太清」の意味・わかりやすい解説
佐藤太清
さとうたいせい
(1913―2004)
日本画家。本名佐藤實。京都府福知山市に生まれる。実践(じっせん)商業卒業。1932年(昭和7)児玉(こだま)希望(1898―1971)に師事。その後、日展で活躍。代表作には、47年『清韻』、52年『睡蓮(すいれん)』、66年日展の文部大臣賞と日本芸術院賞を受賞した『風騒』、80年『旅の朝』などがある。伝統的な花鳥画と風景画の分野において、繊細で格調高い写実的な表現方法を確立し、日本画の世界に新境地を開いた。80年日本芸術院会員、85年日展理事長に就任。92年(平成4)文化勲章を受章。93年福知山市名誉市民となった。
[二階堂充]
『『花乃譜二題 豪華オリジナル石版画集』(1978・毎日新聞社)』▽『『日本の抒情 花の譜――佐藤太清集』(1978・ふたば書房)』▽『『洋花二季 佐藤太清オリジナル石版画集』(1979・毎日新聞社)』▽『『佐藤太清画集』(1984・実業之日本社)』▽『福知山市美術館編『佐藤太清画集 文化勲章受章記念』(1993・福知山市)』▽『板橋区立美術館編・刊『佐藤太清――瞬間の生命と永久の時 文化勲章受章記念展』(1994)』