インパルス(その他表記)impulse

翻訳|impulse

デジタル大辞泉 「インパルス」の意味・読み・例文・類語

インパルス(impulse)

衝撃衝動の意》
神経線維の中を伝わっていく活動電位。伝導速度は有髄神経無髄神経かなどによって異なる。神経衝撃。
ごく短時間回路に流れる大電流電圧落雷の際の電流など。衝撃電流
力積りきせき

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精選版 日本国語大辞典 「インパルス」の意味・読み・例文・類語

インパルス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] impulse )
  2. 衝撃電流や衝撃電圧をいう俗称。
  3. 物理学で、力をそれが作用した時間について積分した値。力積
  4. 生理学で、神経線維(軸索)を伝わる電気的興奮。神経衝撃。
  5. 突然ある行動に駆り立てる力。衝動。刺激
    1. [初出の実例]「此んな事でも、〈略〉倒れかかって居る気分に軽い衝撃(インパルス)を与へるやうな効果はあるらしい」(出典:笑(1922)〈寺田寅彦〉)

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百科事典マイペディア 「インパルス」の意味・わかりやすい解説

インパルス

(1)変化が急激な単一波形のパルス。インパルスはステップの微分波形ともとらえられ,きわめて重要な概念である。インパルス応答ラプラス変換を求めることにより,その系の伝達関数を求めることができる。(2)脳の神経回路網をつくるニューロンにおいて,相互に伝達される感覚信号運動命令をインパルス(衝撃)とよぶ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「インパルス」の意味・わかりやすい解説

インパルス
いんぱるす
impulse

神経線維を伝わる活動電位のことをいう。神経線維は、情報信号を活動電位の形で伝えるが、その経過は数ミリ秒であり、また伝導速度も速いことから、これを一つの衝撃波とみて、インパルスとよんでいる。

[真島英信]

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デジタル大辞泉プラス 「インパルス」の解説

インパルス

《impulse!》アメリカのジャズ・レーベル。クリード・テイラーらが1960年代初頭にサンタモニカで設立。レーベルの代表的アーティストはジョン・コルトレーン。他にもフリー・ジャズの名盤を数多く発表している。

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栄養・生化学辞典 「インパルス」の解説

インパルス

 ある系に対する瞬間的刺激入力.

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世界大百科事典(旧版)内のインパルスの言及

【運動】より

…(2)筋肉の収縮 骨格筋は存在する部位や機能から種々の大きさ,形をしているが,数百~数千本の直径10~100μの筋繊維でできている。筋肉の収縮(筋収縮)は,その筋繊維を支配する運動神経繊維を通って神経の興奮(活動電位またはインパルス)が神経末端まで達し,さらに筋繊維に伝えられることにより生ずる。神経末端と筋繊維の接合部は神経筋終板と呼ばれる特殊の構造をしていて,インパルスが到着すると,神経末端部に含まれているシナプス小胞からアセチルコリンという伝達物質が放出される。…

【感覚】より

…受容器を備えて特別に分化した器官が感覚器官である。内・外環境の変化が十分大きいと,受容器は反応し,次いでそれに接続した求心神経繊維に活動電位が発生するが,これを神経インパルスあるいは単にインパルスという。求心繊維を通るインパルスは脊髄あるいは脳幹を上行し,大脳皮質の感覚野に到達する。…

【パルス】より

…短い時間幅の電圧波形をいう。単一の波形の場合には,インパルスともいう。周期的に繰り返される場合は周期パルス列,不規則に繰り返される場合は不規則パルス列という。…

【力積】より

…インパルスともいう。力にそれが作用した時間をかけたベクトル量をいう。…

※「インパルス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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